今日…僕は恋をした Part.６ (ページ2)

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２０２：ギュッとギュッ～～J～ページ2

にっこり笑ったAは、また俺の胸に逆戻り。

「ねぇ…潤くん？」

「…あ？」

「ふふ。何で不機嫌？」

「『何で』ってそりゃ…お前…。」

…まぁそういう事を色々聞かなかった俺も悪いのか？

「ねぇ？」

「…ん？」

「あ、戻った。」

「…ずっと不機嫌でいんぞ。」

『ふふふ』って笑うA。
てか笑い事じゃなくね？

「…んで？」

「ん～…ギュ～ッてして？」

「…は？」

「『は？』じゃなくて、ギュッ～！」

そう言って俺の腕をポンポン叩く。

「ね？早く。ギュッじゃないよ？ギュ～ッだよ？」

「それってどう違うんだ？」

「いいの、いいの！いいから早く！」

Aが急かすから、俺の上に乗っかってるAを仰せの通り、ギュ～ッと抱きしめた。

「姫？満足頂けました？」

「ふふふ。ん～もうちょっと…。」

「…お前…ホント…。」

「ん？」

「いや、何でもね。」

実はこのAが本当のAなんじゃないかって思い始めて…。

大河さんにはこうやって素直に甘えてたんじゃないかって…。

それが、あんな事になって甘えて寄りかかってた腕が突如無くなって…その時のショックとトラウマで無意識に甘える事を避けてたんじゃないかと…。

「じゅ～んく～ん？」

「ふふ…何だよ？」

態度だけじゃなくて口調も甘えたで…。

「好きっ。」

「…。」

「大好き。」

そう言って俺の胸に頬ずり。

「…お前…マジでどうした？」

「うん？あ！潤くんのドキドキちょっと早くなった。」

そう言って『ふふふ』って笑ってる。

マジで…ホントに…程々にして頂きたい。
そりゃあ俺も、もっと甘えて欲しいって切に思ってたけど…。

いきなり…ねぇ？
徐々に…でお願いしたいけど…贅沢か？

「ん～…安心したらなんか眠くなっちゃった。」

「『安心』？なんか不安だったのか？」

もう二度…不安になんてさせたくない。

「ううん。私は平気。潤くんを不安にさせてるっていう不安。」

「…。」

「でも…結局は自己満足よね…。けど…こうやってくっついて気持ちを伝えてれば潤くんの不安も少しは…。」

俺は、ああいう事があった前からAには簡単なスケジュールは教えてきた。

それを昨日からは更に細かく教えて…俺がどこで何をしてるのかを知ってもらう事でA少しでも安心感を与えたくて…。

「…大丈夫だよ。俺は平気だから…。けど甘えたなお前は可愛いから、いつでもそれがいい。」

「…ん。」

短く返事をしたAをギュ～ッと抱きしめた。