１９５：ラブシーン 〜J〜 ページ36
和「んで？Aさんはどこに？」
「ニューヨークだと。」
『はっ？！』
目を見開く四人。
翔「あぁ。だから昨日あんな大きなバックだったんだ。」
雅「まさか海外とはね…。」
「仕事でな？急遽、現地で通訳必要になったらしくて…。退職もしてなかったんだと。」
智「松潤にも友達にも同僚にも嘘ついてまで逃げた理由って何？」
「ん〜…簡単に言えば…やっぱりAの根本にあるトラウマかな…。」
和「…やっぱり…。」
ニノは彼女から聞いているのか…納得した表情を浮かべて頷いた。
「でも、翔くんが見つけてくれてマジで助かった。引越しする予定だったらしいし。」
あの部屋がそのままなうちは大丈夫だと思い込んでいた。
あの部屋が引き払われていたら…。
そう思うと今でもゾッとする。
智「んで？その後は？」
「その後？」
智「うん。連れて帰ったんでしょ？」
「あぁ。」
智「で？」
「『で？』って…？」
『んふふふ〜』って笑うリーダー。
はいはい、あんたの期待してる事はわかりました。
「言いません。」
智「ちぇっ。」
また唇を尖らして拗ねる。
お前はこのグループで最年長だろうが！
翔「でも、皆にも見せたかったなぁ。熱烈ラブシーン。」
「翔くん？！」
おいおい、何を言うつもりだよ！
雅「え？！そんなにすごかった？」
翔「ええ。俺の友達はマジでドラマの撮影だと思ってた程なんで。」
和「そんなクサイセリフ吐いてたんすか？」
翔「それはそれは、いつぞやのトレンディドラマ並に…。」
「翔くん！やめて！」
マジで頼むからさ！
ニヤリと笑う四人は、俺の反応を見て面白がってる目をしてる。
翔「『愛して【翔くん！】』」
智「んふふふ。顔真っ赤。」
雅「もういいじゃん、今更さ？松潤が年がら年中クサイセリフ吐いてんのなんて皆わかってるよ。」
和「ですね？『可愛い』も『大好き』も『愛してる』もたいして変わりませんよ。」
だぁ〜！！
もう！！
翔「『俺にはお前しか愛せない…お前以外無理なんだよ』」
あまりの羞恥に頭を抱えて俯く俺の頭上に響くカッコつけた低い翔くんの声。
「翔くん…勘弁してよ…。」
頭を抱えたまま、情けない声しか出て来ない。
雅「うっわ〜恥ずかしい。よくそんな事素で言えんね？」
和「さすが松本潤。」
智「オイラは一生絶対言わない。」
翔「あ！皆さん？松潤がお礼してくれるらしいっすよ？いくらでも。」
雅「やりぃ！俺ね高級寿司！」
…もう…勝手にして…。
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作者名：しおなな
| 作成日時：2013年10月21日 11時
