今日…僕は恋をした Part.５ (ページ32)

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１９１：今と未来ページ32

それから潤くんは…

私を膝に乗せて頭を撫でながら、

自分と早希さんの過去…。
早希さんが何で私にあんな事を言ったのか教えてくれた。

「お前に…『本当のAを見せて』って言っといて、自分はこのザマだ…。結局、カッコ悪りぃ。」

「…もうやめよ？お互い様だったんだよ。」

「…だな。お互い過去に縛られてたんだな…。」

潤くんの首筋からは、懐かしい潤くんの香り。
たった一ヶ月で懐かしいって言うのもおかしいかもしれないけど…。

感覚的には、もう何年も会ってない様な感覚。

「これからは、お前との今と未来だけを見てかないとな…。」

「…うん。私も頑張るよ？」

「頑張らなくていい。そのままでいい。そのままのAで…俺の事だけ考えてて？」

返事の代わりに、潤くんの匂いのする首筋に唇を寄せる。

「…風呂行くか？」

「…ん。」

「一緒でいい…よな？」

今更、確認する潤くんが少しおかしくて、『クス』って軽く笑ってしまう。

「なんで笑うんだ？」

拗ねた様に言う潤くん。

「ううん。潤くんは別のがいい？それなら『一緒がいいに決まってんだろ？』」

ふふふ。
更に拗ねた。

「この一ヶ月…どんだけ俺が…。」

「うん？」

「どんだけお前を求めてたと思ってんだよ。」

「ふふ。どんだけ？」

「…それを言っていいのか？」

「ん？」

「いや…言うより…態度…？身体で示した方がわかりやすいよな？」

独り言を言う様に、自分で言って自分で納得してる…。

「そのまま捕まっとけよ？」

「え？…ちょ！潤くん！」

返事をする前にフワリと浮く身体。

思わず首筋から顔を上げると、予想に反して優しく微笑む潤くん。

…もっと妖艶にニヤリとしてると思ったのに。

「お前のお気に入りの入浴剤も買っといたぞ？」

そんな事を言いながら、お風呂場に向かう潤くん。

「お前が買ってあったのは、俺が使い切ったからさ。」

「そうなの？」

「あぁ。お前の好きな香りの包まれて眠ると、お前が腕の中にいる感覚になるんだ。」

ちょっと得意気な顔で私に向けた。

「仕事に穴空けるわけいかねぇし、ちゃんと眠る為にな…。」

洗面所に私をゆっくり下ろすと、やっぱり優しく微笑んでチュッとキスをくれる。

「これからは香りだけじゃなくて、毎日お前抱いて眠れる。」

って本当に嬉しそうに笑うから、私もつられて笑顔になる。

「そう。ずっとずっとそうやって笑ってて？」

私の頬を撫でながらそう言った潤くんは、もう一度私にキスをした。