今日…僕は恋をした Part.５ (ページ20)

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１８０：不器用～ニノ～ページ20

今日のJも…表面上はいつのもJ。

朝は不機嫌だし、スタッフにも俺らにも言いたい事言って…

俺とおっさんと相葉氏の絡みをため息をつきながらうっとおしそうに横目で見て…。

カメラに向かって笑顔と、挑む様な目を向けて…。

…そして…切なそうに目を細めて携帯の画面を凝視してる。

堪えきれない感情や涙が溢れそうになると、すくっと椅子を立ち黙って楽屋を出る。

翔「痛々しい…な。」

雅「…連絡待ってんだよね…。」

智「…それもだけど…。」

「おっさん？」

智「あの携帯に…Aちゃんからもらった手紙の写真があるんだって…。」

そのラブレターを読み返して…。

翔「…切ねぇなぁ…。んとにどこ行ったんだろうな…お姫様は。」

後頭部で腕を組み天井を見上げて言った。

雅「ホントにね…。こんなに思われてるのに…どうして…。」

「こんなに思われてるから…だから…こそ怖い。」

明日美がそう言ってた。
明日美はずっとそばでAさんを見てたから…。

「俺らにはわからないって…。好きな人を永遠に失う怖さは…。」

智「そうだけど…そんな後ろばっかり向いてたって…。」

「きっと…Jの事大好きなんでしょうね…。J以外考えられないくらい。」

だから…。

雅「だったら…松潤信じてやれば…いいのに…。」

目を潤ませる相葉氏。

「それが簡単にできる人なら…四年間も死んだ婚約者からの婚約指輪なんて嵌めてないでしょ？」

翔「まぁ…そうだな。」

「指輪を外しただけでも、大きな一歩だって明日美が…。」

智「でも、ここで松潤と離れたら…四年前の繰り返しだよ？…きっとAちゃんは気付いてる。松潤は生きてるんだし…。」

雅「難しい事考えないで『潤くん大好き』って松潤の胸に甘えてれば…ちゃんと全部受け止めるのにね…松潤なら…。」

「それができない不器用さんなんですよ…Jの思い人は。」

そんな所も大好きなんでしょうね…。

智「仮に見つけたとして…やっぱさ？最後の最後は松潤だと思うんだよ。松潤があの真っ直ぐな思いぶつければ必ず伝わる…。」

翔「…早く見つけてやりたいな。」

実は…俺らも独自に知り合いのツテなんかを使って探してて。

あんな美人そうそういないし…。
写真は明日美から借りて。

潤「…空気重いけど…どしたの？」

ドアを開けたJは、ちゃんと気持ちを切り替えて戻ってくる。

ただ…その無理矢理作った笑顔は…

痛々しさだけを俺らに伝えてて…

俺らはその切なさに胸を締め付けられるんだ。