今日…僕は恋をした Part.４ (ページ23)

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１４３：手紙～J～ページ23

Aからの手紙は…読んでそのままちゃんとしまってある。

そして…こうやっていつでもどこでも見れる様に携帯の画像に保存してある。

けっして長くはない手紙だけど、俺の目を潤ませるくらいの効果はあって。

初めて読んだ時は紙を持つ手が震えた。

メールとは違う、Aから手書きの心のこもった手紙…。

…それは俺の宝物になった。

Aとの今も未来も一緒にいる為に乗り越えなきゃならない事はたくさんあって…。

けど、苦しい時、逃げたくなる時にこれを思い出せば…俺は何でもできる気がするんだ。

画面越しの手紙を読み終わり、深呼吸をして楽屋に戻る。

ドアノブに手を掛けた時に聞こえた、

『Aさん一生結婚するつもりはないって。』

ってニノの声に身体が固まった。

いや…俺だって今直ぐは無理だって思ってたし…正直な所、真剣にそこまでは考えてはなかった。

ただ…Aが大好きで…。
ただただ…一緒にいたいだけで…。

けど、その延長線上には…それがあるってぼんやり思ってた。

俺はそれを信じて疑わなかった。

…Aは…違うんだって事実を突きつけられた。

わかる…Aの気持ちもよくわかる…けど…。

目をギュッとキツく瞑り、深呼吸をひとつした。

先の事よりも今だ…。
今、Aと一緒にいれる時間を大切にしよう。

…結局、そう自分に言い聞かせるしかない。

それに、Aの俺に対する思いは嘘なんかはひとつもなくて、真っ白くて汚れもない純真な物だって…この手紙がちゃんと教えてくれてる。

俺が…そのトラウマを解消させてみせる。
てか、俺にしかできねぇじゃん。

もう一つ深呼吸をして、ドアを開けると一斉に集まる視線。

「…んだよ。」

平然を装い、いつもの俺っぽく言った…つもり。

智「ねぇ…オイラ網用意してても無駄？」

「あぁ。けど…A以外の綺麗な魚だったらかかるかもな。ただ、Aと同等も以上も何処探したっていねぇぞ？妥協しろ。」

さっき買ったコーヒーを何度か振って開ける。

智「えぇ～。オイラAちゃんがいい。せめて同じくらい。」

翔「なかなかいない…よね？」

苦笑いの翔くん。

智「ね！ニノ！オイラにも紹介してよ！同んなじくらい綺麗なお魚ちゃん！」

和「無理です。いません。てか、いつの間にそんな積極的な男になったんすか？」

智「ん～？松潤見てたら、なんか羨ましくなっちゃって。オイラも一生懸命恋したいなって。」

そう言って、ふにゃんて笑顔で俺を見た。