１４１：恐怖 〜ニノ〜 ページ21
雅「あぁ〜怖かった。 」
翔さんの後ろから出てきて俺とおっさんの間に無理矢理入ってくる。
「狭い…。」
雅「ね？さっきの本当に本当？」
俺の話しなんて聞いちゃいねぇ。
まぁ、いつもの事だけど。
雅「ねぇ！本当に？！」
「うっさい！耳元でそんなデカイ声で言わなくても聞こえてるっての！」
雅「聞こえてるんだったら返事してよ。」
「する前にあんたがデカイ声出したんでしょうよ。」
翔「まぁまぁ。」
苦笑いの翔さんが宥めて…。
智「んで？その情報はマジのマジ？」
「さっきのJの反応見たらわかるでしょうよ。」
翔「まぁ…ね。でもいつの間にそんな展開に？」
「さぁ？詳しい成り行き等は知りませんが…。」
雅「『が…』何？勿体ぶらないで！」
だから！！
俺が言う前にあんたが言ってんでしょ！
もう無視だ…コイツは無視しよう。
おっさんと翔さんだけに話そ。
雅「ねぇ！ニノってば！」
相葉バカは無視で翔さんの方に身体を向ける。
「Jのね…独占欲ってのがハンパないんです。」
智「うん？」
「自分でも認識あるみたいですよ？『怖い程の独占欲』って。そのうちAさん閉じ込めるんじゃないっすか？」
雅「こ、怖い事言わないでよ…。」
あ、ビビって声も身体も小さくなった。
翔「マジで？そんなに？」
「はい。Aさんを迎えに会社まで行くくらいなんで。見つかるかもしれない危険冒してまで。」
智「確かに…松潤ぽくない行動だよね。」
周りも自分も…それからAさんの後先も考えずに、自分の感情のままに行動するなんてJらしくはない。
若い頃は多々あったけど…。
「まぁ…そうなる理由が何かあるんでしょうけどね…。」
翔「誰かに言い寄られてるとか？」
「そんな所でしょうかね？あとは…Aさん家出してた時、Jの携帯…着信拒否してたんで、そういった事も理由かと…。」
智「絶対逃がさないって事？」
「はい。」
雅「…やっぱ…怖い…。」
翔「ある意味尊敬するよ。そこまで好きになれるなんて…。」
驚きと恐怖と呆れと…そんな感情が混じった複雑そうな顔の二人。
智「もうさ？好きとかの次元じゃないんだよ。きっと松潤にとって…Aちゃんは…。」
雅「ん？」
智「自分の一部？てな感じ？」
翔「だろうね？ないと生きられない？みたいな？」
顔を見合わせる二人。
「だから…。」
雅「ん？」
「チーフに言っときました。『無理矢理別れさせると…嵐が崩壊する』って。」
今のJなら…脅しではない。
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作者名：しおなな
| 作成日時：2013年10月5日 16時
