１３８：潤くん観察 ページ18
チャコールグレーのカーテンの隙間からこぼれる光。
その光を背に受けてる潤くんの髪は、光が当たって少し茶色く見える。
親指で顎にあるホクロをなぞって、長くて濃い睫毛や、スッとしてる鼻筋…。
潤くん観察をするのが私の方が早く起きた時の楽しみ。
「…俺、穴空くぞ？」
「ふふ。おはよ。」
「…ん、おはよ。」
寝起きの掠れた低い声で言った潤くんが、薄っすら目を開けた。
目がしっかり合うと、どちらからともなく『おはよう』のキスをして、私を引き寄せると額にもチュッてしてくれる。
「潤くん観察してたのバレちゃった？」
「あぁ。Aの『潤くん大好き』視線をめっちゃ感じた。」
「え？嘘だぁ。そんな視線送ってないけど。」
「…お前…そこは素直に『そうだね』って言う所だろうが。」
拗ねて言う潤くんに思わず笑ってしまう。
「今日は？」
「１１時。」
「そ？じゃぁそれまでこうしてる。」
「あぁ。一番有意義な過ごし方だな。」
ギュッて抱きついて、目の前の鎖骨にチュッてする。
「ふふ。あったかい…幸せ。」
「柔らかい…幸せ。」
「潤くん？」
柔らかい…？
「もっと有意義に過ごそうか？」
「ん？」
私の返事と同時に潤くんが私の上。
「え？あ？…ん？」
「ククク。何？それ。」
「え？え？」
「あぁ〜もぉ〜マジでお前って可愛い。」
チュ〜ッて長めのキスをもらって、段々状況がわかってきて。
「…何で？」
「ん？Aが抱きついて胸押し付けるから。」
「え？！そんなつもり『まぁまぁ』」
にっこり笑った潤くん。
「俺のスイッチなんてそんな簡単に入るの。」
「簡単って…。じゃぁ私意外の女の子でも入るんだ。」
「お前…。」
「だって簡単なんでしょ？」
そんな事無いってわかってる。
潤くんはそんな事する人じゃないし、本当に真っ直ぐ私を思ってくれるから。
ただ、ちょっと意地悪の仕返し。
「あ〜っそ？そんな事言っちゃう？」
「ん？」
「お前…自分で言った事に責任取れよ？」
「ん？」
「俺がどんだけお前の事好きか…二度とそんな事言わねぇ様にじっくり教えてやる。」
私が本気で言って無いってわかって言ってる。
その証拠に、不敵な笑み浮かべてるし…。
「…遠慮しときます。」
「遠慮すんな。時間はたっぷりある。」
「撮影差し支えるよ？」
「んなヤワじゃねぇよ。お前は足腰立たなくても、ここに一日中いればいいんだしな。」
『フッ』て笑った潤くんが『諦めろ』って囁きキスをした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 404人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：しおなな
| 作成日時：2013年10月5日 16時
