６：人のモン 〜ニノ〜 ページ7
微笑みながら自己紹介したAさんに、明らかに見惚れて固まる潤くん。
…確かに……すっげぇ美人。
てか、綺麗。
顔だけじゃなくて、立ち振る舞い、仕草、表情…全てにおいて綺麗。
でもね？潤くん？
見えてるよね？わかってるよね？
彼女、人のモンよ？
「お前にこんな美人な友達いるなんて初めて知った。」
場の雰囲気をなるべく壊さない様に明日美に言った。
「ふふ。A、すっごい綺麗でしょ？自慢の友達。」
「また、明日美はそんな事言う。嵐さんは普段から私なんかより綺麗な人とお仕事してるんだから、私程度で恥ずかしいじゃない。」
いやいや。
あなた程の美人…芸能界でもなかなかお目にはかかれませんよ？
「いや…綺麗だ……と思う。」
俯いてボソボソそう言った潤くんに、俺はびっくりで。
「な？ニノ？」
居た堪れなくなったのか、上ずった声で俺に振る。
「あ！あぁ…。」
おいおい…。マジで？マジでか？
アレ見えてねぇの？
そりゃぇね？潤くんにも前向いて欲しいって、幸せになって欲しいって切に思ったさ。
けどさ？
そこに突っ込んで行っても、辛い思いすんのは結局、潤くんじゃん？
「ありがとうございます。おせいじでも嬉しいです。」
にっこり笑う彼女に、半分口を開けたまま見惚れて固まってる潤くん。
あ〜ぁ、ニノちゃんし〜らね。
てか、本人は自覚してんのかね？
恋しちゃったって。
一目惚れだって。
うちのハニーちゃんは鈍感だから気付いてはないだろけど。
４人で乾杯をする。
俺と明日美とAさんは話すけどJは…。
そんな雰囲気の中…。
「ねぇ、和也？やっぱり松本さんて…。」
明日美が小声で聞いてくる。
え？！気付いちゃった？
「…うん？」
「…カッコいい！」
目をキラキラさせて潤くんを見てる明日美。
え？今更？
「ね！A！！松潤だよ！道明寺だよ！カッコいいよね〜。」
興奮して隣のAさんの腕をぺしぺし叩いてる。
「いた…痛いよ明日美。明日美が松本さん好きなのは前から知ってます。」
苦笑いで興奮する明日美を窘める。
「だって！カッコいい！！」
「あなた、よく彼のいる前でそんな堂々と他の男性をカッコいいなんて言えるわね？」
「言えるよ！だって、好きの種類が違う。」
ニノちゃんもね？
明日美が俺の事大好きだってわかってるから、そこんとこは何にも言わない。
確かにJはカッコいいしね…。
「Aはタイガさん一筋だもんね？」
って明日美の一言。
やっぱり…。
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作者名：しおなな
| 作成日時：2013年7月22日 13時
