今日…僕は恋をした (ページ5)

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４：純真～ニノ～ページ5

Jは…潤くんは、間違えなく嵐の中で一番真っ直ぐで、一番純真。

純真って言うか…潔癖と言うか…。

曲がった事が嫌いで、適当に女の子と遊ぶとか絶対できない人種。

潤くんが、断腸の思いで別れを告げた彼女は、それはそれは可愛くて…優しくて…。

何より『松本潤』が大好きなコだった。
潤くんの全てを理解して受け入れて。

俺らも何回か会った事があったけど、本当に相思相愛ってのが伝わってきて、お似合いだった。

俺は事務所に言われても、直ぐに別れられる様な女の子だったし、元々ひとりとずっとなんて向いてないタイプだし、ダメージはなかった。

相葉さんはビビって別れた…フリをした。
半年くらいかな…連絡だけの付き合いで一切会う事はせずに何とか切り抜けた。
今は…もう暗黙の了解だろう。

おっさんは…あんまよくわかんない。
女がいるんだか、どうだか。
遊んでんのかもわからない。

翔さんは、真っ向から向かっていって、すっげぇ細かい条件付きで事務所に認めさせた…けど、結局女の子が根を上げて別れた。

そんな翔さんを見てたからか、最後の最後まで悩んで悩んで、結局自分の立場を選んだ潤くん。

引きずってんのは、後悔してんのは頑張らなかった自分なんだと思うんだよね。

「潤くん？」

俺とは目を合わさずに、窓の外に視線を向けたまま返事をする。

「あ？」

「もう事務所も平気ですよ。俺らも３０ですし、よっぽどの事がない限りあんな事にはならないんじゃない？」

「…かもな。」

「現に俺も、見て見ぬフリされてるしさ？」

「だな。」

「翔さんも多分…。」

「だな。」

んだよ……。

「ニノ？」

「はい？」

「俺さ？本当もう平気。ただな？」

「ん？」

「そういう気持ちになれる様な女の子と出会ってないだけなんだよ。」

って…。
それは俺に言ってる様で、潤くん自身に言い聞かせてる様で。

「それは…？つまり？」

「フッ。俺…何言ってんだろ？」

自嘲的に笑った潤くんの横顔が寂しそうで、あんな辛い思いした潤くんにも……きっと…。

そんな潤くんが、一瞬にして恋に落ちるのを、俺は目の当たりにしたんだ。