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誕生日は、カズの希望通り”何もしなかった”。
いつものように仕事帰りに食材を買いこんで。
いつものようにマンションの駐車場から中に入る。
キッチンでハンバーグをこねながら見える、猫背の背中。
じぃーっと見つめてると、突然振り返って
和「ゴルゴかよ」
「狙ってないし」
和「さては俺のハート狙ってんな？」
「・・・誰がそんな毛の生えてるような心臓狙うってのよ」
和「カビ生えた心臓女に言われたくねぇわ(笑)」
軽口を二人で叩いて笑った。
いつもどおりがいい、そう言われたから。
いつもどおりを装って、とびきり気持ちを込めたハンバーグを並べた。
なのにカズは、半分しか食べてくれなかった。
和「やたらあちこちでケーキ出されてさ。その人らにほら、気使って
食べるじゃんか？だからわりぃけどまじで腹苦くてさ・・・」
ごめん、って言ってカズは手を合わせる。
明日の朝起きたらすぐ食べるからさ、って。
明日の朝のお楽しみだって。
「いいよ別に。あたしその分食べるから(笑)」
本音が零れそうになる口に、ハンバーグを無理やり押し込んだ。
苦しいふりして、滲む涙をごまかした。
・
急に仕事を思い出したから帰るという私を、
カズは引き止めてはくれなかった。
和「仕事ちゃっちゃとやって、早く寝ろよ」
「うん」
和「なんかカワウソみたいな、疲れ顔してっからさ(笑)」
玄関で見送るカズに、最後の作り笑顔をして
またねと扉をしめる。
”その仕事急ぎなわけ？”と聞いてくれたら
そんなことないけどっていうつもりだった。
”帰んなよ”そう一言、乱暴でもいい言ってくれたら
ずっとそこにいるつもりだった。
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１歩、２歩、３歩。
７歩目で、涙が零れ落ちた。
・
エレベーターのボタンを、扉が開くまで何度も叩き続けた。
乗り込んでからも、涙はどんどん溢れた。
きっとカズは、あたしに気を使ったのかもしれない。
誕生日だからって無理させないように、いつも通りでいいって。
でもね、カズ。
カズの誕生日を、誰よりも誰よりも、特別に祝ってあげたかった。
カズのその心のなかに、とびっきりの記憶で残るような思い出を。
カズ、あたしはあげたかったんだ。
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Seira(プロフ) - 【皆様へ】甘々展開になってますけど(´・ω・`) ついてきてもらえたら・・・な♪新Partも変わらずご愛顧いただけたら幸いですｗたくさんコメントありがとう！！大好きー！ (2013年7月16日 23時) (
レス) id: 6e5f42385e (このIDを非表示/違反報告)
kuku(プロフ) - 二宮さんやるな〜！もうステキすぎて泣いちゃうよ。これから甘いカズになってくれるなんてキャッ幸せ\(//∇//)\楽しみに待ってまーす。 (2013年7月14日 7時) (レス) id: 993228f7c4 (このIDを非表示/違反報告)
グルミット(プロフ) - 更新お疲れ様☆ﾆﾉちゃんｲﾀｽﾞﾗ好きだなぁ☆やることがﾆｸｲね☆これまた泣くわ(笑)この後の甘々更新、期待大でお待ちしております(^∀^)ノ (2013年7月13日 22時) (携帯から) (レス) id: e492950d30 (このIDを非表示/違反報告)
ラボ(プロフ) - …くぅーーーっ！！さっすがにのみあさん。たまらんわぁ(о´艸`о) (2013年7月13日 22時) (レス) id: 85b1f47f68 (このIDを非表示/違反報告)
和麻那(プロフ) - Seiraさん» 会いに行きまーすっ( *・ω・)ノ何処にいるのでしょう…(笑)そんなツンデレカズも大好きですσ(*´∀｀*)甘ーいのでニヤニヤさせてもらいます(笑)私も真似してカズと妄想で生きていきます(*´ΨΨ｀*)で (2013年7月13日 22時) (レス) id: 200d4d3c9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Seira
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/list/seiralist/
作成日時：2013年6月3日 0時
