42:なんでもない ページ9
・
だんまりした空気を破るように、扉が開く。
ぼんやりした頭が、大野君に握られたままの手を思い出したのと
カズが口を開いたのはほぼ同時だった。
・
和「なに、大野さんにお持ち帰りされんの(笑)？」
・
慌てて離そうとした手を、大野君は一瞬引き止めるように掴んでから。
ゆっくり、カズの方を見ながら離した。
智「していいの？」
和「・・・いいんじゃないの？」
智「まじでするよ？」
潤「リーダー」
和「だから。俺に許可とる必要ねぇっての(笑)」
翔「許可とかそういうんじゃなくて、Aちゃんやだろ。
そういう話されたら」
ねぇ？という顔で櫻井君が私に聞く。
「・・・ぃやっていうか」
和「ほら、おっさん良かったじゃん。こいつその気らしいよ」
潤「ニノ、いい加減にしろよ」
和「なにが(笑)別に、なんの問題もないじゃんよ」
雅「問題だらけだろ」
和「つーかなんで俺こんな責められてるわけ？俺なんかした？」
せっかくの楽しかった空気を、私の存在がぶち壊してる。
なんでこうなったんだろうって必死に考えても
ひっかきまわした頭の中に言葉はうまく見つからなかった。
「と・・とにかく」
出たのは掠れかけた声。
「お持ち帰りとか・・・そういうの大野君冗談で言っただけだから」
智「そうでもねぇけど(笑)」
「あたしが変なこと言ったりしたから気を使ってくれただけでしょ(笑)？
でも大丈夫だから。本当に」
和「変なことってなによ」
「なんでもない・・・」
和「このおっさんが気を使うくらいのことが、なんでもねぇわけねぇだろ」
「本当になんでもないから・・・」
潤「ニノもういいだろ。マジで大したことないんだって」
雅「そうそう、えーっとなんだったっけ(笑)」
翔「ほら、こいつが忘れるくらいのレベルってことだよ(笑)」
・
グラスの氷は、気づけば溶けて消えていた。
今飲んだらきっと、薄すぎて美味しくないんだろう。
・
カズの視線が、少しの間横顔を刺すように私を見つめてから
ふっと離れたその時。
突然ノックの音がして、ぎこちない空気に包まれた部屋の扉が開く。
顔を出した店員が
一部の客が気づいたこと、帰る際は裏から出るよう案内させてほしい
そう話すのを、私は小さくなって聞いていた。
・
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にゃんこ?(プロフ) - わー、もうすきです。何回読んでも泣けます。感動作です。大好きです。 (2015年10月24日 23時) (
レス) id: 7cd6255155 (このIDを非表示/違反報告)
キィ(プロフ) - ものすごくいいです( ;o; ) (2014年12月31日 12時) (レス) id: a8abba2e9b (このIDを非表示/違反報告)
しゃむ(プロフ) - やばいっ// (2013年12月29日 20時) (レス) id: 62a7618415 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃ - にの、やばいwwめっちゃかっこよす(^o^)/ (2013年12月29日 2時) (レス) id: 20a30ec314 (このIDを非表示/違反報告)
Seira(プロフ) - 綾香嵐さん» とんでもなく遅いレスでごめんなさい（泣）コメント欄に気づかずとはいえ失礼いたしました（´pωq）続きも読んでいただけたなら嬉しいです…♪泣いてもらえて感謝カンゲキ(*´∀`)♪ありがとうー☆ (2013年10月25日 1時) (レス) id: 6e5f42385e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Seira
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/list/seiralist/
作成日時：2013年1月27日 21時
