the other side of love【15】 Fin. ページ41
・
大きく、大きく息を吸ってから
「昨日、寝言いったの覚えてる？」
そう聞いてきた。
・
和「・・・俺が？」
「そう、カズが」
和「いや・・・ってか何つってたの」
「呼んだの、あたしのこと」
和「・・・・・」
「A・・・って。名前呼んだの。
お前でも、バカでもなく・・・Aって」
和「で・・・？」
「嬉しくてつい、”ここにいるよ”って答えちゃった」
「お前ね、寝言に付き合っちゃいけないって言われなかった(笑)？」
「知ってるけど(笑)
・・・そしたらカズが、”いた”って。
そう言って寝ながら笑ったの」
和「・・・・・」
「嬉しくて、すり寄ってきたカズのことギュウってしながら
あたし泣いちゃった」
和「なんで泣くのよ」
「あたしの夢見てくれてるんだなぁって・・・嬉しくて。
なんかもう好きで幸せで、そしたら涙でちゃった」
和「・・・・・//」
「・・・・・//」
和「なんか・・・あれだな。俺らバカップルみたいじゃん(笑)」
「やった、カズもバカになった(笑)」
和「まぁ、いいか。二人っきりのときはね？バカでもさ」
ゆっくりと腕を伸ばして、桃色の蕾に指で触れる。
・
”咲きそう”
そう呟いたAをゆっくりと押し倒す。
腕の下から、俺と桜を見上げる顔を見下ろしながら
”キスして”
そう言ってはみたものの、届かねぇかと笑った俺を。
嬉しそうに笑って、俺の首に手を回す。
ゆっくり引き寄せあう二つの唇が触れ・・・そうなところで。
・
「名前」
和「ん？」
「・・・呼んで」
・
小さな願いが、聞こえた。
触れそうで触れない唇が、震えてる。
スゥっと小さく息を吸って。
まぶたを震わせて、俺を待ってる。
和「A」
目尻から流れ落ちていく涙が、パールのピアスを包みこんだ。
和「A」
呼ぶたびに零れ落ちる涙を、拭わずにそのままキスをした。
・
・
きっと桜はすぐに咲く。
小さな植木でも、そこそこキレイだろう。
でも俺は別にそこはどうでもいい。
咲いたって騒ぐあいつの
とっちらかった笑顔が見れたら
・
それでいい。
〜Fin〜
・
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にゃんこ?(プロフ) - わー、もうすきです。何回読んでも泣けます。感動作です。大好きです。 (2015年10月24日 23時) (
レス) id: 7cd6255155 (このIDを非表示/違反報告)
キィ(プロフ) - ものすごくいいです( ;o; ) (2014年12月31日 12時) (レス) id: a8abba2e9b (このIDを非表示/違反報告)
しゃむ(プロフ) - やばいっ// (2013年12月29日 20時) (レス) id: 62a7618415 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃ - にの、やばいwwめっちゃかっこよす(^o^)/ (2013年12月29日 2時) (レス) id: 20a30ec314 (このIDを非表示/違反報告)
Seira(プロフ) - 綾香嵐さん» とんでもなく遅いレスでごめんなさい（泣）コメント欄に気づかずとはいえ失礼いたしました（´pωq）続きも読んでいただけたなら嬉しいです…♪泣いてもらえて感謝カンゲキ(*´∀`)♪ありがとうー☆ (2013年10月25日 1時) (レス) id: 6e5f42385e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Seira
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/list/seiralist/
作成日時：2013年1月27日 21時
