the other side of love【1】 ページ27
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キッチンに置いてあった皿から
手のひらに乗るくらいの、小さなおにぎりを口に放り込む。
肩で挟んだ携帯から聞こえてくる声に
うーだのあーだの相槌をうちながら
指についた米粒も一つ残らず、食べ終わった。
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和「だーかーらー、ちゃーんと今食ったって」
『本当に？』
和「マジだって。二個とも全部腹に入れた」
『・・・で、おいしかった？』
和「まぁまぁじゃない？」
『・・・・・』
「・・・はいはい、くそうまかったですよ(笑)」
『ちょっと、食べ物にクソとか言わないでっ』
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適当に謝るとまた向こう側で、ぶぅたれた声をあげる。
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つーか別にさ。
飯なんて食わなくてもしなねぇっての(笑)
なんてことを言おうものなら、
まーたTVのコメント引っ張り出して言うんだろうな。
”しみったれてるって言われるでしょっ！！”
自分だって俺のことさんざん言うくせに
どうやらあの女評論家が言った、ってことが
すこぶるお気に召さなかったらしい。
その結果(というか弊害)として
美味しいものを食べるよりも前にまずは、食生活のリズムだと。
あいつが泊まった翌朝は必ず、朝食を食わされるようになった。
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「まるであたしの料理がクソまずいみたいに・・・あの女」
あの夜あいつの膝の上でまどろみながら、真上で聞こえるドスの利いた声に
ちらっと薄目で見上げると、口尖らせてため息をつく顔が見えた。
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和「だって、お前がいるの知んないんだもん。しょうがねぇだろ」
「知らなくても、しみったれたとかカズに言うのがいやっ」
和「いやいや・・・お前この間俺の寝起き見てなんつった？
解凍したばかりのイカみたい、とか言ったろうが。それの方がさ・・・」
「冷凍したばかりのイカ、です。解凍はしてません。
なんか寝起きのどよーんとした青白さがそっくりだったんだもん」
和「それと、しみったれたと。レベルかわんねぇだろうよ・・・」
「かわるでしょ！！あたしが言うのと、あの女が言うのじゃ違うの」
和「なぁーにが」
そう聞くと、見上げたあいつの顔は急にポッと照れたように緩む。
もうそれがわかりやす過ぎて、心の中で俺はにやっと笑った。
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the other side of love【2】→←59:恋する理由
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にゃんこ?(プロフ) - わー、もうすきです。何回読んでも泣けます。感動作です。大好きです。 (2015年10月24日 23時) (
レス) id: 7cd6255155 (このIDを非表示/違反報告)
キィ(プロフ) - ものすごくいいです( ;o; ) (2014年12月31日 12時) (レス) id: a8abba2e9b (このIDを非表示/違反報告)
しゃむ(プロフ) - やばいっ// (2013年12月29日 20時) (レス) id: 62a7618415 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃ - にの、やばいwwめっちゃかっこよす(^o^)/ (2013年12月29日 2時) (レス) id: 20a30ec314 (このIDを非表示/違反報告)
Seira(プロフ) - 綾香嵐さん» とんでもなく遅いレスでごめんなさい（泣）コメント欄に気づかずとはいえ失礼いたしました（´pωq）続きも読んでいただけたなら嬉しいです…♪泣いてもらえて感謝カンゲキ(*´∀`)♪ありがとうー☆ (2013年10月25日 1時) (レス) id: 6e5f42385e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Seira
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/list/seiralist/
作成日時：2013年1月27日 21時
