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寒い…
暖房の効いてる部屋の中でコートも着て布団に潜ってるのに、震えが止まらない…
12月に入ったから季節と言うともう完全に冬だけど、さすがにこの寒さは異常だ。
肌で感じる気温の低さじゃなくて、体の芯からどんどん冷えてくような感じ。
寒い…頭が痛い…やっぱり風邪かな……
困ったな…
昨日から親が海外旅行で、家のこと頼むよって言われたのに、二日目でダウンしたって、頼りないにも程があるだろう…
昼間から体がだるくて、光と薮にも“顔色悪いよ”って心配されたから、部活を休んで直帰したけど、仮眠取ってもいっこう楽にならなくて、それどころか関節痛も出てきてしまって…
やばいなこれ、インフルかも…昼休みのとき一緒にいたあの二人に感染ってないかな…
妹には申し訳ないけど、今日の晩ごはん、母さんの作り置きで何とかしてもらうしかないな…
いろんな事で頭がごちゃごちゃしてる間に、いつか眠りについたらしい。
“……のお、いのお…”
遠くから誰かが呼んでる声が聞こえる。
だれ…？この耳に馴染む温かい声…
「…伊野尾？起きれる？」
頭、撫でてくれてる。
知ってる…
優しいこの手の持ち主は、大好きな人…
「…やぶ…？」
「あっ、起きた？ごめんなせっかく寝れてるのに」
重たい瞼を辛うじて開けると、目の前にはマスクしてる薮の顔。
半分しか見えないけど、心配でしかめてるのが分かる。
「…なんで…ここ、…いんの…？」
「なんでって、夕方から何回電話しても全然出ないから心配になって。今親いないだろう？あきちゃん心細そうだし、ご飯の時間になっても全然起きないって」
そう言いながら俺の前髪を払って、額に骨ばった手を当てた。
結構あちぃな…って呟く薮の手は冷たくて、気持ちいい。
ごめんね、こんな寒空の下自転車を走らせて…ほら、コートの袖まで冷たくなってるじゃん…
「ごめん……俺、だいじょうぶ…だよ…」
「どこがだよ！お前めちゃ熱あるぞ？！皮疹も出てるし…とりあえず親父に車出してもらうから、病院行こう、な？」
寝てるか起きてるかすら分からないくらい、頭がぐるぐるしてる。薮がお父さんに電話してるのがぼんやりと聞こえたけど、そこからの記憶は真っ白になってしまった。
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明けましておめでとうございます！
拙い文章ですが、いつも読んでいただき、ありがとうございます
皆さんの2020年がステキな一年になりますように：)
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作者名：yoku | 作成日時：2019年9月16日 0時
