突然 彼が現れた 《平野紫耀》

晩酌 ページ30

.



奴はアイスをパパっと食べキッチンへ行き冷蔵庫から缶ビールを取り出し私の斜め前の席に腰を下ろした




紫｢はいこれ｣



気を利かせて一本私に持ってきてくれた、奴はビールの蓋を開け一気にビールを飲み干す

私も蓋を開け一口飲む






『逆にそんな飲んで大丈夫なの？』


紫｢大丈夫、お酒強いしAちゃんのようにあんな泥酔いしない｣


『それは、、』


紫｢そんなことしてたらいつかお持ち帰りされるで？｣


『紫耀がお持ち帰りしたような女の子達と一緒にしないで』


紫｢俺のイメージ悪すぎ 笑｣


『自分が女には困ってないとかなんとか言ってたじゃん』


紫｢じゃあ困ってるって言ったら相手してくれるん？｣





片手にビールをもちテーブルに肘をつき顔を手に乗せ悪い笑を浮かべた


私も子供じゃないから相手ってなんの相手か分かるから動揺してしまう







『馬鹿言わないでよ、普通に考えて無理』



紫｢えーー｣



『ふざけないでよ！まずえーーっておかしいし無理なもんは無理、、私彼氏いるし』





その言葉を聞いた瞬間奴は黙って顔つきが変わり黙り込む

缶を置き席を立った




私が言ったことを理解してビールでも取り行くのかな？
奴のいうことに振り回されてたらいつになっても書類が終わらない





その時だった


後から奴の腕が伸びてきたと思ったらぎゅっと奴に抱きしめられてた

作業していた手が止まる





『ちょっと、、急になんなのよ』



少し腕を振りほどこうと抵抗するが力に勝てるわけもなく





紫｢この間言わんかった？誰かのものになったらあかんて｣


『ちょっ……』


耳元で話され吐息がかかり耳が弱いせいかお酒が入ってるせいか少し反応してしまう



紫｢耳弱いんやな｣


奴は軽く耳を甘噛みしてきた





『…ひゃっ…』


紫｢そんな反応されたら止まらなくなってしまうわ｣





喋る度に吐息が耳にかかって作業する手は進まない


私には岩橋がいるのに視界に入る奴の手は男らしくて聞こえるハスキーな声に正直ドキドキしてしまう






紫｢辞めて欲しいなら辞めてって言わんと｣


吐息がまたかかる耳を甘噛みし耳にキスを落とし次第にキスが首、肩へと移動してく




『やめ…んぁ……んっ』



抵抗するにも力が出ず反応してしまい声を押し殺す





紫｢ちゃんと言わんともう辞めへんで？｣





.




抱きしめていた手を私の手に絡ませてぎゅっと握った

奴は確実に面白がっている



.

晩酌→←晩酌

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す