突然 彼が現れた 《平野紫耀》

仕事 ページ15

.



岩｢おはようございます｣


『おはようございます』




｢｢｢おはようございます！｣｣｣




いつもと変わらず出勤した、各自ロッカールームに行く







結｢あっAおはよ！｣


『結おはよー！』


結｢岩橋と一緒にとか珍しいね｣


『そう？』





名札とバッチを付けていると結がなにかに気づいたように近寄ってくる





『え、なに』


結｢Aってこんな匂いだっけ？シャンプー変えた？｣


『あー、、、そんなとこかな』


結｢どっかで覚えがある匂いなんだよな｣



『もうそんなこと言ってないで行くよ』





結の身体をドアの方に向け背中を後から押してロッカールームを出る


バレちゃいけないわけじゃないけど恥ずかしい気持ちが勝って言えなかった






.






事務所に行くとミーティングが始まっていた結と急いで席に座る


支配人が業務内容やらなんやらをいつもと変わらず話をしていたら





｢あと皆にひとつ報告がある。おいっ岩橋｣







支配人が岩橋呼び、岩橋は立ち上がり支配人の横へと行った


どーせまたなんかの成績がとかそういうのなんだろうなと尊敬とライバル心からくる悔しさを感じていた






｢岩橋が大阪の系列の式場へと転勤することが決まった。

お客様にはご迷惑をおかけするが半年先の岩橋担当の挙式はほかのプランナーができるだけ早く引き継ぎするように。
そして不安を抱くお客様もいると思うので随時しっかり対応するように。｣




.




.





状況が読み込めない、たださっきの感情はどこかへ吹き飛んだ



.



だってやっとお互いの気持ちが分かって、こんなのあまりにも残酷だ





.







.







ミーティングが終わりみんな各自持ち場に戻って行く



結｢A｣




放心状態で呼ばれてることに気づかない






結｢A｣


『あっごめん打ち合わせかな？』


結｢違うよ｣


『ごめん』


結｢Aどうしちゃったのよ｣


『いや別にちょっとボーッとしてしまっただけ』


結｢もうしっかりしてよ 笑｣


『ごめんごめん 笑』




無理に笑顔を作り椅子から立ち上がる






結｢今日衣装合わせ多いから内線でなかったら直接呼びに来て欲しい｣


『了解！』







.








.









転勤という言葉にこの数日間で感じた幸せはどこか遠くへ行ってしまったかのような気持ちになった






.

休憩→←朝

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す