恋する気持ち～part２～ (ページ16)

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和「今日買ってきたケーキ、
俺とAの分の二つしかないから。」

あ「今...名前...」

和「なに...いいでしょ、別に.../////」

視線逸らして勝手に店の中に入っていく和くん

でも気づいたんだ。
耳が赤くなってるってことに

それが彼の照れ隠しって分かったから
なんだか可愛くて
ホイップには申し訳ないけどちょっと待ってもらって
私も急いで店に入った

あ「わっ...すごい人」

和「小さくて見失ったらやだから。」

そう言って私の手をすくうようにとってくれる

一言多いし、
この範囲で迷子になんてなるわけないけど
嬉しいから離さない

ギュッて握ってみると
ビックリした顔したけどすぐにフッって笑って
同じようにギュッと握り返してくれた

和「好きなやつ選んでいいよ」

あ「いや、貰ったやつあるじゃん！」

和「あれは、翔さんとひかりにあげる。
俺もどれがいいか分かんなかったし人気って書いてあるやつしか買ってないから。
本当に食べたいもの選んで」

食べたいもの...

ショーケースに入ったケーキはどれも美味しそうで
フルーツはキラキラと輝いている

和「でたよ、優柔不断笑
今日はどれとどれで迷ってんの？笑」

あ「チーズケーキと...
このフルーツがいっぱいのったやつ...
ね、どっちがいいと思う？」

いつまでも決められないから
結局どっちも買ってくれた和くん
俺は別に食えたらいい。って言ってるけど
前も今日も私に合わせてくれる

あ「ありがとう！」

和「この前のお礼」

お礼...なんかしたっけ？

和「この前のご飯も、今日のハンバーグも、うまかったよ」

あっ...看病したときだ！
その事すっかり忘れてた...

あ「お口に合ってよかったです！」

行く時は少し前を歩いてた和くんも
帰りはお店からの流れで手は繋いだまま、
反対の手でリードを持ってくれて
距離は近いけど、すごく安心感があった

風が吹くたびに
和くんの匂いがフワッとして
それもまた心地よかった

あ「んふふ笑」

和「いきなり笑い出すって...怖いんですけど」

あ「怖いって...」

和「冗談に決まってるだろ。
やっぱAは笑ってる方がいい」

もしかして...

私がひかりと翔を見て
モヤモヤしてたの分かってたから
連れ出してくれた...？

私が、笑えるようにケーキ屋さんまで連れてきてくれた？

あ「ずるいよ...
和くん...優しすぎてずるい」

ますます自分の気持ちが
わかんなくなっちゃうよ...