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幸せもの《橙》 ページ13
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朝目が覚めて思い浮かべるのは照史くんのこと
昨日思いきって切った前髪
気付いてくれるかなあ 、なんて淡い期待を抱いて
ちょっと髪の毛も巻いていこうかな
振り向いてくれるさえも分からない人に
「 可愛い 」 そのひとことだけを待って
照史くんのいうタイプとは真反対なのに
馬鹿みたいに努力して
何時になったら振り向いてくれるの
紫 「 おはよう A 、 今日髪巻いてんねや 」
「 おはよう 濱ちゃん ！ よく気付いたね 」
紫 「 似合ってんで、 可愛い。 」
「 前髪もな 」って撫でてくれた
ストレートに言葉を伝えてくる濱ちゃんに
少し、ほんの少しだけ照れてしまった
高校に入る前東京から大阪に引っ越して来た
わたしに声を掛けてくれたのは濱ちゃんで
そこから照史くんとも知り合った
1組、5組とクラスが違うわたしたちは1組の前で
お別れをした
「 またね 」
紫 「 おん、またな 。 勉強頑張れよ 」
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作者名：恋汐。 | 作成日時：2016年5月29日 21時
