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9月後半、もう半袖の人はいなくなってみんな長袖シャツになっていた頃。
蝉の声はもうしなくなっていた。
って、そんなことはどうでも良くて。
『え、なんの時間これ』
美波｢さすが二宮先生って感じ笑｣
勉強飽きたって先生らしからぬ事を言ったのは隣のクラスの担任の二宮先生。
そんな先生が配ったのはクロスワードパズルが書かれた紙だった。
二宮｢それ解いてて。俺疲れたからゲームしていい？あ、内緒ね？大丈夫、ちゃんと内申あげるから｣
なんて言って本当にゲームをし始めた二宮先生にびっくりしつつ。
周りのみんなはやったーとか言って取り組み始めた。
最近受験が近くなってきたことでピリピリし始めたこの空間に嫌気がさしてたから、先生ナイスだなぁってちょっと嬉しくなる。
それに勉強ばっかじゃ楽しくないもんね！
美波｢ねぇ、私こういうの苦手なんだけど｣
『私も苦手だけど…解けたら楽しいんだろうなぁ』
美波は放棄して机に突っ伏し秒で寝始めた。早くない？
私も寝ようかなぁって思ってると前の席の松村くんが振り返ってきた。
私を見るとニヤッと笑って体ごと振り向いて私の机に紙とペンケースを置いた。
松村｢こういうの苦手なんだ？｣
『アホだから言葉も知らないしこういうの苦手なんだもん』
松村｢じゃあ一緒にやろ。はい、ペン持って？｣
私たちが取り組み始めた頃には無法地帯で。
みんな好きなことを話したり寝てたり真面目に取り組んでる人達なんて誰もいなかった。
だから、私たちが普通に話してても超えらかき消されて、むしろ大人しい方だと思う。
『ねぇ、初っ端から分からない。ヒント教えて？』
松村｢それはね、｣
分からなくて聞く度に嫌な顔せず1つずつ教えてくれて、しかも分かりやすくて楽しかった。
途中途中世間話を挟みつつ問題を解いて、解き終わった頃には授業終了5分前だった。
二宮｢で、解けた人いる？｣
いつの間にかゲームを終えていた先生が立ち上がってそう聞けば一気に静かになったクラス。
松村｢はい、松村と深澤解けました｣
なんて言えば周りは真面目かよってくすくす笑う。
二宮｢へぇ、偉いじゃん｣
意外だったのか嬉しそうに笑った二宮先生は私たちに向けて言った。
二宮｢じゃ、後でご褒美あげるからチャイム鳴ったら俺のとこ来て｣
そう言ってアルフォートを2つ見せたからクラスからは大ブーイング。
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つばさ(プロフ) - 今、こういった低評価で悩まされてる作者様が増えています。とても面白いのであまり気にせず更新して欲しいです。ちなみに７つめの原石…も読ませて貰ってます！七瀬様のペースでご無理なく！ (2021年9月3日 16時) (
レス) id: a84a28701a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：七瀬
| 作成日時：2021年9月3日 0時
