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松村｢ごめんいきなり引っ張って｣
『いや、全然…むしろありがとう』
松村｢ああいうのほんと良くないよね｣
『うん、』
ね。って言った松村くんはジーッと私の目を見て、スルリと髪に触れた。
『え？』
松村｢今すごいいい匂いした｣
『え？…あっ、』
松村｢香水？｣
『そう、今日付けてくれて、』
松村｢ふーん。…お兄さん？｣
『お兄ちゃんって言うか、隣の家のお兄ちゃん。私のお兄ちゃんと同い年でね、仲がいいんだ』
松村｢へぇ。…この匂い、結構好きかも｣
ポンポン、って私の頭を撫でた松村くんは行くよって歩き出してしまう。
さっきまで近かった距離はもう遠い。
『待ってよ、』
照れくさくて、なんだか恥ずかしくて俯いたまま松村くんの後を追いかける。
何、今の。何、それ。なんなの、それ。
頬が熱くなってるのが分かってパタパタと顔を仰ぐ。
気休めにもならない。
こんな照れてるの、なんか恥ずかしいよ。
松村｢ここの本屋さん、来たかったんだ｣
確かに地元の本屋さんよりも大きい本屋さん。
楽しそうに目をキラキラさせて中に入るから、私もちょっとワクワクしながら中に入る。
多分、20分とかだったと思う。
あれが好きだとか、こういうのが好みだとか、お互いの好みをあれだこれだと話して、松村くんは3冊の本を買った。
松村｢やー、あったわ。｣
『あった？』
松村｢…でも、もう1冊欲しいの無かったんだよね｣
『あ、そうなの？』
松村｢まだ時間平気？｣
『うん。全然平気だよ』
松村｢申し訳ないんだけど、地元戻って地元の本屋さん行ってもいい？｣
『行こう！』
まだ松村くんと一緒に居られるなら、全然行くよ。って気持ちを込めて、松村くんの目を見た。
ありがとうって言われて電車に向かう。
駅ナカの本屋さんに行くのかなって思ったら駅を出てちょっと遠くにある本屋さんに向かい始めた松村くん。
松村｢あー、駅ナカは品揃え無くてさ｣
『そっか』
松村｢歩くの疲れてない？大丈夫？｣
『うん、全然平気』
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つばさ(プロフ) - 今、こういった低評価で悩まされてる作者様が増えています。とても面白いのであまり気にせず更新して欲しいです。ちなみに７つめの原石…も読ませて貰ってます！七瀬様のペースでご無理なく！ (2021年9月3日 16時) (
レス) id: a84a28701a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：七瀬
| 作成日時：2021年9月3日 0時
