☆.°８５ ページ25
・
肌寒い風が吹いてる
それを遮断するように扉を閉めた翔くんは肩を上下に動かしながら
あたしに一歩近づいた
・
「しょ……っ」
翔「…勝手に消えんなよ」
鼻の頭に翔くんの鎖骨がピッタリくっつく
後頭部にさっきの男らしい大きな手が当てられてる
背中にも同じようなことが起こってる
・
汗のにおい
翔くんの声は少し掠れてる
・
翔「ﾒﾁｬﾒﾁｬ探した」
「何で…」
翔「いなくなるからに決まってんだろ」
「だ、って」
翔「兄ちゃん辞めんのは、そういう意味で言ったんじゃない」
二宮くんの温もりが翔くんに上書きされる
遠ざけたのに
嫌だったけど離れたのに
こうして見つけてもらえたことが嬉しい
・・・って思っちゃう自分がいる
・
翔「妹と兄貴は恋愛出来ないだろ…」
「……え、」
翔「彼氏に…、なれないじゃん」
「しょ…しょ…くん？」
おおお…落ち着けあたし
急に速くなった心臓が翔くんに聞いてる
“どういうこと？”って
・
翔くん…
あたしのドキドキ聞こえてる？
翔くんが言った意味を多分理解しちゃったから
顔を上げてあなたを見ることが出来ないよ
・
和「……ずりぃよ翔ちゃん」
翔「ニノ…」
和「簡単に奪うんだから。いいよな、イケメンは楽で」
背後から “彼”が近づいてきて、あたしの隣に立つ
その目は悲しげに翔くんを真っ直ぐ見つめてる
・
和「…帰るわ」
翔くんの腕でちゃんと見えないけど
横にあった二宮くんの気配が少しずつ遠ざかっている
・
「待っ…」
和「…」
「翔くん離して…っ」
扉が開く音がした
冷たい風が頬をすり抜ける
あたし…まだ彼に何も言ってない
さっき約束したもん
ちゃんと気持ち言うって
・
「二宮くん…、あたし・・・」
彼の姿が見えない中、ちゃんと聞いてくれてると信じて声を出す
面と向かって言わないから、本心を素直に言える気がするよ
・
・
・
「好きになったよ。初めて翔くん以外の男の人を」
・
翔くんの腕の力が強くなった
・
和「…そっか。ありがと」
扉が開いてすぐ閉じた
彼の気配が家から無くなった
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ルイ - 胸が締め付けられてすごく切なくなって涙がでてきました。これからも頑張ってください (2015年2月7日 11時) (
レス) id: d9ccb59bc0 (このIDを非表示/違反報告)
由宇 - でも、俺には大野さんがいるから。と、大野さん、潤くん、ニノの3人の楽屋で浮気だ。って言って潤くんにベタベタしてた大野さんが主人公ちゃんと連絡とらなくなったら、すぐにニノのとこに戻っちゃう姿にクスッと笑みがこぼれました。 (2014年12月26日 4時) (レス) id: a09ceb8324 (このIDを非表示/違反報告)
由宇 - 翔くんズルいわ。もう最初から私はニノを好きになってましたわ。最後ちゅーしたのに翔くんがきて。ニノが去る場面もう心臓がキューっと締め付けられるくらいせつなくて。 (2014年12月26日 4時) (レス) id: a09ceb8324 (このIDを非表示/違反報告)
松井あにさ - 昔この小説見てて、今久々に見てもうテンション相葉ですよも〜（笑）続編希望です! (2014年8月30日 12時) (レス) id: 749be20760 (このIDを非表示/違反報告)
あかね(プロフ) - 映画のように見ている。台湾人ですから、ちょっと日本語でうまくできないからすみません！でも読んで本当にたんのしいです！泣くそう〜〜 (2014年8月14日 18時) (レス) id: bf56226879 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えりざべす
| 作成日時：2014年4月22日 20時
