【HQ】 及川さんの「信じてるよ お前ら」には意味がある。

意味がある。 ページ11

「っ久しぶり、A姉ちゃん。」







徹は今にも泣きそうな顔で笑った。



その笑顔で、なぜか暖かいものがこみ上げて、私まで泣きそうになる。







「え、なに。 お前ら知り合い？」







溝口君が私と徹を交互に見ながら話す。



いい所で入って来たな、溝口君。



今感動シーンなのに！！！








『はい！ 私が主将で出た春高予選の試合を、徹が見てたみたいなんです。



そこから仲良くなって、冬の間、徹にバレーを教えてたんですよ！』









私は、あの時のことを思い出しながら、溝口君に説明する。



ピンク色の髪の子が、何かを我慢していて、それがとうとう爆発したように、徹に怒鳴った。









「お前...。 顔もよくて、バレーも上手くて、おまけにA選手と知り合い！？


ふざけんなっ！！」



「はぁ！？ 俺別にふざけてないし！！！


ていうか俺の顔に憧れてるなら、俺じゃなくてマッキーのお母さんに言ってくださーい！！！」







徹は、ピンクくんの怒鳴りに怒ったのか、ベーッと舌を出す。



あ、マッキーくんか。




え、なに。 喧嘩？ 大丈夫なの...？







「別にお前の顔なんかに憧れてるんじゃねーよ！！」



「じゃあなんで「顔もよくて」なんて言ったんですか〜？」









徹は煽るように語尾を伸ばした。



...徹、それはやめておけ。


高校生に見えないから。









「俺はお前がよく女子にキャーキャー言われてるから顔がいいって言っただけだわ！！！」








2人の迫力がすごく、何人かは「関わりたくね〜」みたいな雰囲気を出している。



マッキーくんと徹の口喧嘩が一向に収まらなく、私が止めようと口を開こうとしたその時。





大きな大きな、雷が落ちた。









「お前らゴチャゴチャうるせーよ！！！



A選手が居るんだから少しは大人しくしてろよ！！！」









お、おぉ...。 すごい声...。




メンタルとかパワーとか強そうだな〜。









✄--------------- ｷ ﾘ ﾄ ﾘ ---------------✄



話を少しだけ修正しました！！！

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