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#12-20 ページ20





再び口を開きかけたRIKUが、
突然後ろを振り返る。


横『え!?』
滝『何ですか?』
飯『誰か来た・・・?』
神『嘘だろ・・・?』



その舞台に現れたのは、



陣だった。



滝『えー!!!』
横『なんっで!』
飯『やっぱりそうだったんだ・・・』


陣は真っ直ぐにAを見つめる。


・・・


そして、控室では・・・


夏「・・・」


窓の外を眺めて考え込むような表情の夏輝。


横『夏輝くんは、来ないのかな』
神『どうなんだろ・・・』


・・・



[ヒカリの太陽LINEデート]


飴細工のお店の外に出て話す2人。


陣「話したいことがあるって言ったやん?話していい?」

H「うん」

陣「・・・俺は、・・・やっぱり、Aが好きや」


横『っ!』
神『うわー・・・』


Hikariは陣の方を見ずに遠くを眺める。


陣「申し訳ない」

H「・・・」

陣「許してもらえるとは思ってない。
 何回謝っても足りへんことを言ってる。ごめん」


陣は頭を下げる。
Hikariはゆっくりと首を横に振った。


H「・・・陣が戻ってきて、
 何となくそんな感じはした」

陣「・・・うん」

H「全然こっち見てくれないし、
 なんかぎこちなくて、
 楽しそうじゃないなって、思った」

陣「ごめん」

H「ううん。
 ・・・Aちゃんと陣は両想いだった、初めから。
 だけど私が邪魔して、陣の気持ちが揺れた。
 Aちゃんがそれに気づいて、不安になって、
 2人が離れただけで」

陣「邪魔なんか、思ってない」

H「良いよ、別に。
 私は2人が幸せになってくれたら良いから。
 正直に言うと、私もAちゃんに罪悪感を感じてて。
 だから、今はちょっとホッとしてる」


Hikariは目を潤ませながら、それを流すまいと微笑んだ。


H「Aちゃんは、リクくんが好きだよ。
 ・・・時間ないよ、頑張らないと」

陣「ごめん、」

H「もういいから!ね?
 月LINE残ってるでしょ、ちゃんと使って伝えない、と」


Hikariの目から、涙が溢れた。
陣は動かない。


H「・・・後悔しても、遅いから・・・、進むしか、ないよ?」

陣「・・・ありがとう、ほんまに」


Hikariはベンチから立ち上がって、
振り返ることなくその場を後にした。



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作者名:A | 作成日時:2021年8月16日 11時

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