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「どうだ、我がG組は、」
『誰も口を聞いてくれなくて泣きそうです』
「そうか?みんなうるさいほど喋るぞ!」
嘘だ!ほとんど話してない!
ちょっと話してくれたのは二葉くんだけ!
「あ、九村先生ここ間違ってる」
『え?どこですか?』
「ここ、」
正面に座っている花岡先生が身を乗り出して、私の手元を覗き込む。
ち、近い!
「分かったか?」
『あ、あ、ありがとうございます』
「今日は遅くなりそうだな、明日の授業に間に合うといいな!」
毎年国語科の実習生はなかなか帰れないんだ、と笑う花岡先生。
花岡先生、今夜は帰さないって言った?
ど、ど、どうしよう!
実習先の生徒と、じゃなくて先生と?
「おーい、大丈夫か?」
『……は!ダメです花岡先生!』
「何がだ?」
ダメダメ、そんな!
かくとだに えやはいぶきの さしも草 さしも知らじな 燃ゆる思ひを……
「よし、やるぞー?いいか?」
『そうですね……』
*
「悪いな、こんな遅くまで」
『い、いえ、無事作り終わって良かったです……』
国語科準備室の時計の針は9を指している。
毎日この時間?
つ、辛いなぁ……。
「九村先生の家どこら辺?車だから送っていくよ」
『いや、大丈夫です』
「危ないだろ?遠慮しなくていいから、」
花岡先生に促されるまま駐車場へ。
助手席だ、……花岡先生の助手席……。
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みゆ(プロフ) - アオさん、完結お疲れ様でした!野郎組ロスに陥っていた日にとっても素敵な小説に出会えて嬉しかったです!8人全員の先生とのエピソードがキュンキュンしたり、もどかしくてうずうずしたりとすごく楽しんで読むことができました。本当にありがとうございました! (2020年4月24日 1時) (レス) id: 827b400d7b (このIDを非表示/違反報告)
みぃ☆ - こんな感じってのは、無いんですが、八代くんとのストーリーをお願いします!八代くんの出番が、今の所少ないなーって、思って。これから書く予定でしたら、ごめんなさい!まぁ、ただの正門副担ってだけかもですがw。頑張ってください♪ (2019年9月28日 21時) (レス) id: c6d72d9d14 (このIDを非表示/違反報告)
那須町(プロフ) - 野郎組ロスなうです。リクエストなのですが、一条くんと二人で放課後補習を受けるお話が読みたいです。 (2019年9月24日 20時) (レス) id: 9d33370a5d (このIDを非表示/違反報告)
なす。(プロフ) - リクエストいいですか、、?フタちゃんと二人きりでいる時、手と手が重なっちゃって恥ずかしがってるフタちゃんが見たいです!語彙力が無くてすいません!無理だったら大丈夫です、、!!! (2019年9月24日 16時) (レス) id: 7de1f4b97c (このIDを非表示/違反報告)
ひぃ - ついに野郎組終わっちゃいましたね…… でもこの作品を楽しみに毎日頑張っています! 私、七瀬くんと資料室の整理したい願望があるので、それをリクエストしますね笑 これからも更新頑張ってください! (2019年9月23日 12時) (レス) id: 7e41312358 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アオ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=blueao5&scr=novel/jeyuto01...
作成日時:2019年9月15日 12時