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『……帰りのHRを、始めます、明日は、』
二日目は無事に乗りきった。
無事か、と言われたらメンタルはズタボロだが。
『何かある人、』
二「……!」
『はい、二葉くん』
とてとてと(身体はでかいが)歩き始めたての幼児のように二葉くんが近づいてきた。
二「A、せん、せー」
『ん?』
二「これ、」
二葉くんに手渡されたのは折り畳まれた画用紙。
『ありがとう?』
そそくさと去っていく二葉くんを目で追って、席に着いたところで画用紙に視線を落とした。
開いてみると、“僕達は女子と話せません!”と大きな字で書かれている。
『女子と、話せません?』
視線をみんなの方に向けると大きくは首が取れるんじゃないか、というほどうんうんと頷いている。
『わたしのこと、嫌い、とかじゃなくて?』
今度は首を横に振る。
『よ、よかったぁ、……』
思わずじわりと滲む涙。
嫌われてるわけじゃなかった。
ぐすぐすと鼻を鳴らしていると一番前の席の七瀬くんがティッシュをくれた。
『七瀬くんありがとう』
七「い、……い、え」
ありがとう、と言うと少し恥ずかしそうに七瀬くんが俯いた。
……それにしても、
『女子と話せない、って?』
「……なるほど、お前らそうだったのか!」
『そう?』
「女子と関わる機会が少なすぎてこうなってしまったんだな、」
へ、へえ、世の中には不思議な現象があるもんだ。
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みゆ(プロフ) - アオさん、完結お疲れ様でした!野郎組ロスに陥っていた日にとっても素敵な小説に出会えて嬉しかったです!8人全員の先生とのエピソードがキュンキュンしたり、もどかしくてうずうずしたりとすごく楽しんで読むことができました。本当にありがとうございました! (2020年4月24日 1時) (レス) id: 827b400d7b (このIDを非表示/違反報告)
みぃ☆ - こんな感じってのは、無いんですが、八代くんとのストーリーをお願いします!八代くんの出番が、今の所少ないなーって、思って。これから書く予定でしたら、ごめんなさい!まぁ、ただの正門副担ってだけかもですがw。頑張ってください♪ (2019年9月28日 21時) (レス) id: c6d72d9d14 (このIDを非表示/違反報告)
那須町(プロフ) - 野郎組ロスなうです。リクエストなのですが、一条くんと二人で放課後補習を受けるお話が読みたいです。 (2019年9月24日 20時) (レス) id: 9d33370a5d (このIDを非表示/違反報告)
なす。(プロフ) - リクエストいいですか、、?フタちゃんと二人きりでいる時、手と手が重なっちゃって恥ずかしがってるフタちゃんが見たいです!語彙力が無くてすいません!無理だったら大丈夫です、、!!! (2019年9月24日 16時) (レス) id: 7de1f4b97c (このIDを非表示/違反報告)
ひぃ - ついに野郎組終わっちゃいましたね…… でもこの作品を楽しみに毎日頑張っています! 私、七瀬くんと資料室の整理したい願望があるので、それをリクエストしますね笑 これからも更新頑張ってください! (2019年9月23日 12時) (レス) id: 7e41312358 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アオ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=blueao5&scr=novel/jeyuto01...
作成日時:2019年9月15日 12時