恋の魔法～Love Potion～６ (ページ48)

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２５３：サプライズ２ページ48

『翔くんへ。
付き合って１年と２ヶ月。結婚して５ヶ月が過ぎました。いっぱいケンカもしたし、いっぱい泣きました。けど、それ以上にたくさんの幸せもらいました。いつも私を大切にしてくれて、たくさんの愛情を注いでくれてありがとう。恋愛に傷ついた私がもう一度恋をしたのが翔くんでよかった。
これからもずっと二人で一緒に並んで歩いてこうね？大好きです。
追伸：今日からはもう二人じゃないよ？』

私がそう言い終わると同時にスクリーンには白黒のエコー写真。

それを呆然と見上げる翔くん。

会場内もシーンと静まり返っていて。

「え…？マジで？何？ドッキリ？どういう事？ねぇ、A？どういう事？」

やっぱりスクリーンと私を交互に見る。

「ん？翔くんと私の赤ちゃん。生まれるの１月の終わりだって。もしかしたら翔くんと同じ誕生日かもね？」

「はぁっ？！」

すごい大きな声を上げた翔くん。

「え？いつ？いつ病院行ったの？何で教えてくれなかったの？俺も一緒に行きたかった。」

皆がいる事も忘れて、早口でまくし立てる翔くん。

「もぉ！どういう事？Aばっかりずりぃじゃん。あぁ～もぉ訳わかんねぇ。」

頭を抱える翔くんだったけど、

「翔ちゃんおめでとう！」

ってやっぱり空気読めない雅紀の大声と拍手に、次第パチパチと拍手が沸き起こる。

『おめでとう』

ってたくさんの方々に言って頂いて。

ゆっくり私に近づいた翔くんが、そっと私のお腹に手を当てる。

「…ここに？…マジで？俺とAの……赤ちゃん？」

「うん。」

「…そっか…そっかぁ…あり…と。」

俯いてボソボソ言った翔くんは、涙を堪えてる様だったけどポロっと一筋頬を伝ったのが見えた。

そんな翔くんの手を握ると、翔くんも握り返してくれて、用意してあったギフトと花束を持って両親待つ後方へ歩く。

翔くんのお父さんが両家の代表として挨拶をして、その後は翔くん。

「本日は僕達の為にありがとうございました。
まだ少し頭が混乱しておりして…用意してあった言葉も全て吹っ飛びました。」

そこまで言った翔くんが、私のお腹に手を当てて、

「Aのここに宿っている新しい小さな命と３人で明るく楽しい家庭を作っていきます。どうぞこれからもよろしくお願いします。本日は本当にありがとうございました。」

頭を下げる翔くんと並んで頭を下げた。