２２７：ニノ ページ22
思えば、こうしてAと一緒居れるのはニノのお陰。
ニノがAとの接点を作ってくれて、デートの機会も作ってくれて。
時には俺を怒鳴ってくれた。
「翔くん？」
「ん？ニノ。」
「二宮さん？」
「あぁ。俺を応援してくれてんの。」
ニノに友人代表の挨拶頼むかな？
あ、でもアイツ余計な事ばっかりしゃべりそうだ。
「応援？」
「そ。夜の仲良し頑張ってって。」
「もう//」
Aを抱き上げて膝に乗せる。
「お風呂も入れないとする事無いね？」
「Aちゃんは、何したいの？何を期待してんの？」
意地悪く言うと真っ赤な顔で慌てる。
「え？あっ…な、何にも期待なんてしてないよ！」
「ふふ。可愛いなぁ。」
頬にチュッてする。
「もう//からかってばっかり！」
「だって、Aが可愛いくて…ついね？」
この可愛い可愛いAが、もう少し…あと少しで俺のになる。
まだ、正式じゃないけどさ？
俺のって印を薬指に嵌められる。
「翔くん？この後どこ行くの？」
「ん〜…秘密でも…いい？」
「ふふ。翔くんお得意の秘密だね？」
「うん。大丈夫。きっとAも好きだと思うよ？」
「そっか。」
そう言って微笑むAにチュッて軽いキスをした。
・・・やる事なくても早３時間近く。
Aを膝に乗せてずっとチュッチュッてしてた。
この２週間我慢したんだし足りない位だよ。
でもそろそろ…
「さて、お出かけしましょう。寒いからいっぱい着てね？」
「うん。」
ヒートテックやらセーターやらを着込ませて、最後にAによく似合ってる赤いダッフルコート。
手を繋ぎ部屋を出て車に歩いて向かう。
広い敷地内ではこの距離も結構あって。
Aを車に乗せて車のエンジンをつける。
「A？俺、忘れ物したからちょっと待ってて？」
「うん。」
「誰か来ても絶対開けないでよ？」
「うん。大丈夫。」
ふんわり笑うAを残して、ダッシュでフロントに戻る。
「あの、櫻井ですけど。」
「はい。伺っております。」
フロントスタッフさんから、それを受け取ると急いで部屋に行きそれらをセットする。
忘れ物はマフラーっていう設定だから、マフラーを巻きまた急いで車に戻る。
窓ガラスをコンコンってすると、俺を確認したAがロックを解除してくれた。
「お待たせ。出発しますか。」
「はい。運転手さん？」
Aの差し出した右手を握り、目的地に車を発進させた。
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作者名：しおなな
| 作成日時：2013年7月29日 22時
