２１９：正式には 〜S〜 ページ14
酔っ払ってるAを抱き上げて、膝の上に乗せてケーキを食べさせる。
「栗美味し。」
にっこり笑って唇をペロッとする。
「味見してい？」
「うん。」
「んじゃ遠慮無く『遠慮して下さい』」
Aの唇に自分のを近づけたらニノに遮られる。
「んだよ。まだ居たんか。早く帰れよ。」
視線はAで手でシッシッてする。
「ちょっと聞きました、相葉さん？お兄様に向かってあの言い草。」
「翔ちゃん、もう俺の事お兄様なんて思ってないよね？」
「ん〜…そんな事はない…よ？」
「んふふ。その間が怪しい。」
「イイですよ。何て言われ様と。Aは俺のなんで。」
３人を軽くあしらってAの口にケーキを運ぶ。
「翔ちゃん？俺、まだ正式にあげてないけど？」
「雅紀くんの許可は無くとも、俺は俺の腕ん中から離すつもりは全く無いから。」
ご両親に反対されようが、お兄様に反対されようが俺は俺の道を真っ直ぐ進むって決めたんだ。
「それに…。」
「ん？」
「Aが俺無しじゃ生きていけないと思うけど？」
Aの額にチュッてして、３人を見ると唖然として固まってる。
「翔さん、すっげぇ自信。」
「んふふ。ね？あんなヘタレだったのが嘘みたい。」
「『自信持て』って言ったのはニノだろ？」
「そうですけど…ねぇ？」
って同意を求める様に雅紀くんの顔を見てる。
「こんなにAの事愛してて、こんなに甘やかせるのは、後にも先にも俺だけだと思うけど？ね？A？」
「ふふふ。うん。ずっと翔くん大好き。」
にっこり笑ったAが俺にギュ〜ッて抱きつく。
「確かに、こんなバカップル後にも先にもあんた達だけだ。」
呆れた様に言ったニノ。
「翔ちゃん？」
「ん？」
「今度こそ本当の本当に正月待ってるからね？」
真っ直ぐ真剣な目で俺を見る雅紀くん。
「あぁ。」
「ん〜？お正月ってなぁに？」
「お祝いしようね？って事。」
「ふふ。また宴会？」
それには返事をしないで頭を撫でてやる。
「宴会になるかは親父次第じゃない？」
「うわぁ〜またプレッシャーっすか、相葉さん？」
「そんなつもりはないよ？」
ニカって笑う。
「ねぇ〜しょおくん。ねむぅい。」
俺の肩を額でグリグリする。
「お風呂は？」
「一緒なら入る〜。」
「なら、準備するから。」
膝から下ろそうとしたけど…
「イヤ！離れたくない！」
ってしがみつく。
「てか、マジで帰りましょ？ニノちゃんもう無理。」
２人も頷いた。
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作者名：しおなな
| 作成日時：2013年7月29日 22時
