２１８：白いタキシード 〜S〜 ページ13
５人で既に１ケース以上のビールが消費され・…
酔ったのか俺の胸にはAが凭れかかって。
「しょおく〜ん？」
「ん？」
「ケーキ。」
あ、そうだ！
ケーキがあったんだった。
「ちょっと待ってて？持って来てあげるから。」
「うん。」
にこ〜って笑って頷くAを膝から下ろして、頭をポンポンする。
「ビールにケーキって、相変わらずお前はすげぇな。」
「ん？さすがにビールと一緒には食べないよ。翔くんは紅茶も用意してくれるし。」
「翔さんって、Aさんの執事っすか？」
「執事でも何でもいいよ。ずっと一緒にいれるなら。」
ティファールをセットして紅茶を用意する。
お湯が沸くまでに、ケーキを冷蔵庫から出して皿に移す。
「んふふ。そういうセリフサラッと言ってもサマになるって、やっぱり翔くんは王子様。」
「まぁ？白いタキシードもさぞかしお似合いでしょうな。」
「翔くんは何着てもカッコいいよ？」
ってやっぱりにこ〜って笑って言う。
「はいはい。バカップルさん？」
「バカップルで結構。はい、A。」
トレーに乗せた紅茶とケーキをAの前に置く。
「しょ〜く〜ん。」
酔いが結構回ってるのか、甘ったるい声で言って口を『あ〜ん』って開ける。
ケーキをフォークで一口サイズに切って、Aにあ〜んってする。
「ふふふ。翔くんが『あーん』してくれるから美味し。」
にっこり笑って俺の頬にチュッてする。
「ニノちゃん、鳥肌すっごいんですけど。」
「Aは酔えば酔う程甘えるかんな。」
「んふふ。面白そうだから、もっと呑ませてみよっか。」
「そんな事して喜ぶの翔さんだけっすよ。あのデレッデレな顔。」
マジで可愛い〜
このまま抱き上げてベッドに運びたいくらい。
「しょおく〜ん。もっとぉ。」
俺のシャツの袖をツンツンしながら『うふふ』って笑う。
「ねぇ？アノ時もそんな声？」
「ニノ！お前、変な事想像すんな！Aが汚れるだろうが！」
「翔さんが汚してんでしょ？」
タバコを咥えてベランダへ向かうニノ。
「俺は汚してなんかないぞ。俺とAは愛し合ってんの。お前のとは違う。ね？A？」
「うん。今日もいっぱいちゅぅしよね？」
にっこにこのA。
「んふふ。隣でされる前に帰ろうか？」
「だね？リーダー、うち来る？まだ呑み足らないでしょ？」
「うん。行く〜。」
「ちょっと俺を置いてかないでよ！」
そんな会話を聞きながらAにケーキを食べさせてた。
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作者名：しおなな
| 作成日時：2013年7月29日 22時
