１３４：ダメな理由 〜S〜 ページ9
やっぱり、抱きしめるだけじゃぁ…ね？
可愛いAが腕の中にいると、我慢できなくなっちゃうんだよね。
しかも『好き』って…
ホント可愛い。
頬にキスを落とす。
「ね？いい？」
Aの顔を覗き込んで聞く。
「…ダメ。」
「え？！」
断わられるなんて微塵も思ってない俺に予想外の拒否の言葉。
「ちょ、何で？何でダメ？女の子の日？でも、終わってそんな経ってないよね？」
早口でまくし立てて聞く俺に真っ赤な顔で、
「翔くん//！！」
って叫んで怒る。
「ん？何でそんなに怒るの？」
「そ、そんな事平気で言わないで！」
「何で？」
「恥ずかしいでしょ？！」
「そ？んでもさ？一緒に住むんだし、子供とか将来の事考えたら大切な事じゃない？」
「そうだとしても！もう少し言い方あるでしょ？」
あるか？
このテの事をオブラートに包んで言うって難しい。
「それは、わかった。気をつける。で？なんで抱いちゃダメ？」
「もぉ〜//！全然わかってないじゃん！」
真っ赤な顔で俺の腕をパンパン叩く。
「そ？でもさ？マジで何でダメ？」
「…ナイから。」
真っ赤な顔のまま俯いてボソッと言うから聞き取れなくて。
「ん？何？」
「だから！…うちにはナイ。」
はい？
「何が？何が無いの？Aとベッドがあればできるじゃん。」
「翔くん//！！もぉ〜デリカシー無さすぎ！」
俺の膝から下りて、ベッドの上でタオルケットを被って隠れるA。
タオルケットがこんもりしてて、そんな事をするAも盛り上ったタオルケットもなんでか無性に可愛いくて思わず笑みがこぼれる。
「笑い事じゃないもん！」
「ごめん、ごめん。あまりにもAが可愛いくてさ。」
そう言ってタオルケットごとAを抱きしめる。
「でさ？そろそろ訳を教えてくれない？」
丸まってた身体を横向きにして目から上だけを出して上目遣いで俺を見る。
も〜可愛いくってたまんない。
Aの額にキスをする。
「ね？教えて？」
「…だって私持ってないもん。」
ボソボソ言う。
「ん？何を？」
「も〜！だから…『…』。」
そう言って俺に小声で耳打ちして、少し離れたAの顔は真っ赤で。
「あ、そういう事？それなら平気。」
「何で？お父さんとの約束は絶対だよ？」
「もちろん、わかってるよ。」
「なら…『ちゃんと持ってきた。』」
「あ、正確には今買ってきた。」
目を見開くAに『もう問題はナイよね？』って言ってキスをした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 796人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：しおなな
| 作成日時：2013年6月21日 14時
