１３０：驚かす 〜Ｎ〜 ページ5
昨日、実は起きてた俺達。
「ねぇ？寝たフリしてさ、驚かせてやろうよ。」
いい感じに酔ってる相葉さんが、子供じみた事を言い出して、樹里さんがそれに乗っかった。
「イチャイチャし始めた所で起きるのはどう？」
「いいね〜。きっとちょ〜びっくりするよ。」
ニカッて笑って言った。
「ね？いいよね？智くん。」」
「樹里ちゃんがいいなら、オイラはいいよ？」
ふにゃふにゃするおっさん。
「てか、連れて帰って来なかったらどうするんすか。」
「大丈夫だって。翔ちゃん、ここぞという時はカッコいいし。」
なんなのその自信。
どこにそんな根拠があんだ？
「二宮さん！いいから私に従って！」
「はいはい。女王様。」
・・・１１時過ぎに鍵の開く音で一斉に寝たフリ。
予想外の展開で直ぐに寝室に向かった二人。
てか、翔さんが連れ込んだ。
隣でボソボソ声が聞こえる。
『翔くん？！』
『シッ！起きちゃうでしょ？』
って起きてますけど…。
４人で顔を見合わせて突き合わせ…
何となくわかる…
始めちゃったって。
「どうすんだよ！」
相葉さんが小声で言って…
「今からはさすがに踏み込めないね。」
ふにゃふにゃ笑って言うおっさん。
笑い事じゃないし。
『んっ…しょぉ…くん…。』
『ん。大丈夫。ここにいるよ。すっげぇ好き。』
なんつぅ甘い声出すんすか…翔さん。
ソファにあったクッションを被り耳を塞ぐ相葉さん。
「雅紀？何してんの？」
「妹のそんなの聞きたくない！」
まぁ…わかる気がする。
『A？ちょっと声我慢しよっか？できる？』
『ん…むりぃ。』
『じゃぁキスしててあげる。』
…。
「俺、鳥肌立ってきた。」
「んふふふ。」
「１回は我慢してやりましょ。」
そう言っておっさんに抱きついた樹里さん。
あんた、あてられてんでしょ？
まぁね…？
１回すれば気が済むでしょうよ、翔さんも。
と思ってひたすら耐える俺ら４人。
けど、そのうちおっさんと樹里さんは引っ付いて寝た。
てか、よく寝れるわな…。
「ニノ〜。まだ？」
「声は聞こえないけど、物音がするからまだじゃない？」
「もぉ〜翔ちゃん！」
クッションを被ったまま泣きそうな顔で言う相葉さん。
「てかね？あんたが言い出したんですよ？」
「そうだけど！まさか俺らいんのに始めるなんて思わないでしょ？」
「まぁ…ね？」
それから…
やっと微かに聞こえる声と物音がしなくなったのは朝の４時頃だった。
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作者名：しおなな
| 作成日時：2013年6月21日 14時
