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「おん」
「ち、ちなみになんて？」
恐る恐る聞いてくるん見て、
ちょっと悪戯心が湧いてくる。
「大毅が大好きぃ、
ちゅうしてぇ、甘えて言うてた」
「・・・絶対に嘘や。
シゲの作り話やろ？」
「えー、嘘かどうかは確かめようないやん」
「そんなん、俺、言うわけないもんっ」
「ふーん。
ともは俺んこと好きて思ってないねや？」
とも、割とすぐムキんなるからさ。
どんどんSな俺が出てくるんよな。
「お、思ってるけどっ、
寝言なんか言わんもんっ」
あかん、一言にやられてもうたわ。
そんなアホなやり取りして、
ツンデレさんのともと、
いちゃついてる間に、
カーナビの、
「目的地周辺です」
音声が聞こえてきた。
夏の終わり、夕闇の中。
静寂の中にひっそりと佇む、
風流な温泉旅館が、
今日の俺らの愛の巣。
頼みの綱の淳太には相談出来へんし、
どうしよか思てんけど、
３年前に映画の撮影で訪ねた旅館、
ふと思い出してん。
一晩に５組しか客取らんねんて。
部屋食やし、露天も部屋についてるし。
俺らみたいな仕事してる人間には、
ほんま寛げる、ええ宿。
部屋に入るなり、
ともは子供みたいに、
はしゃいでる。
広めで落ち着ける内装の和室が２つ。
「シゲ、なんでこんな大人な宿知ってんの？」
「ここで撮影したことあるねん」
「あ、あのホラーの映画か！」
「そうそう」
「それ聞くと、ちょっと怖なるやん」
「大丈夫やって。
フィクションやもん」
「うん。せやんな」
窓辺まで来て、
障子を開けた、ともの顔から、
すうっと笑顔が消えてく。
目の前に広がってんのは、
露天風呂付きの箱庭。
驚いた顔して立ち尽くしてる、とものすぐ後ろに立って、
背中から抱きしめる。
「とも、めっちゃ、ええやろ？」
「あ、う、え・・・」
「どうしたん？あいうえお？」
「ちゃうよ。
なあ、シゲ。
もしかして、部屋で風呂、入るん？」
「当たり前やん。
目の前にあんのに。
それにここ、大浴場ないし」
「そうなんっ？」
「うん。
やから、とも、二人で一緒に入ろな？」
「うえっ？！い、一緒にっ？」
めちゃめちゃ緊張してる、ともには悪いけど、
反応可愛え過ぎて、頭ん中で身悶え中。
クールにいかなあかんて、
自分に言い聞かせて、
押し込めてるけどな。
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まこと(プロフ) - 続きが気になります！ (2021年1月5日 13時) (
レス) id: 35c8f8afbb (このIDを非表示/違反報告)
skiny(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいています。次のお話は��を希望します。重岡くんでキュンキュンしたいです！ (2020年12月30日 0時) (レス) id: 4a4e3e2a64 (このIDを非表示/違反報告)
ミウ(プロフ) - いつもたのしく読ませて頂いてます。かみしげ希望です！ (2020年12月29日 2時) (レス) id: 118c412c42 (このIDを非表示/違反報告)
未来(プロフ) - かみしげかかみこたで！ (2020年12月28日 23時) (レス) id: 109c85bf37 (このIDを非表示/違反報告)
犬より猫派(プロフ) - はじめまして！いつも更新楽しみにさせて頂いています。主さんの書くかみしげが本当に大好きです！！なので�，魎�望します！これからも更新楽しみにしています！ (2020年12月28日 21時) (レス) id: 3a81ad66c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：fool
| 作成日時：2020年12月13日 12時
