110 ページ10
．
涼介くんはラッシーと一緒に後務座席に乗っている。
赤信号で停まりルームミラー越しに後ろを見ると
ラッシーを膝の上に乗せて寝ている。
『かわいい』
涼介くんのマンションに着いて後務座席のドアを開ける。
『ラッシー降りて』
小さい声で言うとラッシーは涼介くんの膝の上から降りた。
『涼介くん起きて。マンション着いたよ。』
座席に片膝を着いて体を半分ぐらい車の中へ入れて涼介くんの肩を揺らす。
寝ていると思っていた涼介くんにいきなり顎をクイっと
持ち上げられて訳の分からないうちに柔らかい涼介くん
の唇が触れた。
「………。」
唇が離れて涼介くんに見つめられる。
『………。起きてたの？？』
「ラッシーが膝から降りたときに起きた」
『そうなの？？涼介くんの部屋行こう？』
「うん」
涼介くん部屋に入り手を洗い二人でキッチンに立つ。
タッパに入っているおせちをお皿に盛り付ける。
「うまっ！！」
その声を聞き横を見ると涼介くんが盛り付けていた
栗きんとんをつまみ食いしていた。
「おいしい！りんごも入ってる？」
『入ってる。』
「めちゃくちゃうまい！」
『良かった！』
盛り付けたお皿をテーブルに並べて向き合って座った。
おせちを美味しそうに食べる涼介くん。
洗い物まで手伝ってくれた。
『涼介くん今年は実家にいつ帰るの？』
「今年は帰るの辞めた。Aは？？」
『私も帰るの辞めた。仕事あるし…。』
「そうだよね。シフト制だもんね。」
『うん。』
そっと涼介くんに近付いて抱きついた。
「………。」
涼介くんも抱きしめてくれる
．
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 8人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：197561549 | 作成日時：2017年11月28日 23時
