( 2 ) 大橋 ページ3
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ドレスを身に纏って綺麗に着飾り
とあるホテルで行われた同窓会 。
学生時代 、友達がいなかったわたしは
1人で会場の隅の方で過ごしていた 。
行く気がなかった今日 。
わたしの唯一の友達 に
一緒に行こうと誘われ 来た 。
なのに 彼女は人気者だったために
いろんな子たちの元へ行ってしまい
ひとりぼっちという状況 。
『 ( はぁ、帰ろっかな ) 』
ドリンクを飲みながらそんな事を思った 。
『 ( 後でメールしておこ ) 』
なんて思っていた時 、
「 あれ 、A ちゃん？ 」
『 あ 、大橋くん 』
「 久しぶりやなあ 、元気やった？」
『 久しぶりだね 、元気だったよ
大橋くんは ？ 元気だった ？ 』
声を掛けてくれたのは 大橋和也くん 。
彼もまたクラスの人気者で 。
引っ込み思案のわたしとは
関わることのない人だった 。
そんな彼がなぜ 、わたしに声掛けてくれたのかは
分からないけど 、わたしの心臓はどっきどき 。
だって 、彼に恋心を抱いていたから 。
叶うことのなかった恋 。
卒業して会うこともなかった為に
完全に蓋が出来ていたのに 。
お互い 、何も話さず沈黙が流れる 。
『 あ 、あの .. 呼ばれてるよ？ 』
「 ああ 〜 .. あのさ ちょっと待ってて 」
そう言い残して みんなの輪へと入っていった彼 。
しかし 10分経っても戻って来ず
『 ... 帰ろ 』
素直に待っていた自分が恥ずかしくなり
会場を後にし エレベーターへ乗り込んだ 。
『 はぁ .. また かっこよくなってたな .. 』
大人になった彼の姿に思わず言葉が漏れる。
エレベーターか地上へと着き外へ出ると
『 へ .. 』
「 はぁ 、はぁ .. よかった 間に合って 」
『 なんで ... 』
「 待っててって言うたやん？ 」
『 あっ .. えっと .. ごめんね？ 』
「 俺の方こそ ごめん 、遅なってもうて 。
よし 、 行こっか 」
そう言って わたしの手首を掴んで歩き出した 。
『 えっ 同窓会は？いいの？ 』
「 ん 〜 、 やって いても意味なくなったし 」
『 ？？ 』
「 んは 、頭にハテナが浮かんでる 。
なぁ 、A ちゃん もう一軒行かへん？ 」
『 へ ？ 』
「 A ちゃんの事がもっと知りたい 」
.
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作者名：く ま | 作成日時：2019年11月6日 15時
