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康二くんの隣に座ると、ふわっと香る彼の匂い。
鼻をくすぐるその香りはとても心地が良かった。
映画が流れる。
洋画のラブロマンスもの。
うーん、面白そうだったから選んだけど…
思ってたのとは違って、退屈だ。
次第に訪れるのは睡魔。
コーヒー飲んだはずなのに、眠いのは昨日寝るのが遅かったからかな。
うとうとして船を漕いでいると、視界がぐらりと揺れて倒れそうになった。
「…おっと。あぶね。」
隣に座る康二くんとは逆方向の目黒のほうへとぐらついてしまい、キャッチしてもらった。
離れないと…。
わかっているのに、眠気というのは怖いもので体は動いてくれない。
そのまま、そこで記憶が途絶えた。
ザワザワと、話し声が聞こえる。
康二くん？目黒？
うっすら目を開けてみると、ソファに転がっている私の近くに康二くんと目黒は座っていた。
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作者名：平野 頼凛
| 作成日時：2019年9月21日 13時
