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結局何故か目黒まで康二くんの家に行くことになり、私たちはDVDを借りてから向かった。
「おじゃましまーす。うわ、久しぶりにきた！」
『おじゃまします。』
何度も訪れている康二くんの家、に三人になるのはそこそこ久しぶりで、懐かしい気持ちになる。
あの頃と違うのは、私のものがこの家にあること。
コップ、お箸、歯ブラシ、部屋着。
いつ来ても泊まれるように置かれている、私のためのもの。
こうやって見ると、数ヶ月の私の移ろいが康二くんの部屋に記録されているようだった。
『コーヒー入れるね。康二くんはブラックでいいよね、めめは？ミルクだけでいいんだっけ？』
「あー…うん、それで。」
なんか変な感じなのに、普通にできる私も、きっと変だ。
『はい、おまたせー。』
「ありがとう、ここおいで。」
ポンポンと叩かれた康二くんの隣。私の居場所。
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作者名：平野 頼凛
| 作成日時：2019年9月21日 13時
