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今日はこれから康二くんのお家でDVDを見る約束をしている。
「ほな、行こっか。」
『うん。』
先に立ち上がった康二くんはすっと手を差し伸べてくれる。
その手を取って、手を繋ぐ。
さっきとは違う、なんだろう、安心感？
温かい手に、じんわりと心が和む。
トクントクン、って心地いいリズムを刻む。
「え、俺も一緒に帰る。」
「あかん！今日は二人で映画見るの！」
「俺も見たい。」
「えー…」
「…だめ？」
目黒があんまりにもしょぼんとした顔をするから、康二くんは頭を抱えて悩み始めた。
「あーもー！今日だけな？！しゃーなしやで！！」
「ありがと、康二くん。」
あ、折れた。
康二くん、それわざとだよ。
絶対心の中でちょろいなー、とか思ってそうな顔してるもん。
ほら、また口元が緩んで、口角が上がってる。
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作者名：平野 頼凛
| 作成日時：2019年9月21日 13時
