儚くて、淡くて、愛しくて (ページ3)

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雅紀｢クリスマスね、どーしてもカノジョが一緒に過ごしたいって言ってて…｣

ごめんね！ケーキはいつもの買ってくる！ってパチンって私の前でゴメンネポーズをとって。

｢ハハ…そっ、かぁ｣

だから……ほら、

何年もの年月をかけて作られたかき氷を、炎によって一瞬で溶けさせられた感じ。

何年も、想い続けてたまさにぃの定位置を、カノジョに一瞬で奪われちゃった。

カノジョに勝てないっていう、証明みたいなものじゃん。

｢ケーキは今年はいらないから！ね！その分さ、なんか彼女にプレゼントとかさ、……ね｣

雅紀｢本当にいいの？ケーキ大好きじゃん！｣

ケーキなんて、クリスマスケーキが1番好きだって言ってたのは

まさにぃと一緒に食べてたケーキが、世界でイチバン美味しかったの。

だから、1人で食べるケーキなんて美味しくない。

｢いらない。いらないから…｣

まさにぃの嘘つき。

私、今まさにピンチじゃん。

助けてよ

私の大切なハツコイ、救えるの

まさにぃだけだったのに──────