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ポタポタと床に落ちる照の血が、キッチンの床を赤く染めていく
照「俺のこと嫌いにならないで。」
弱々しくそう言った照の声は震えていた
照「愛してるんだよ、だから誰にも渡したくない。俺の前からいなくなんないで。」
狂気的な照からは一転して、弱々しく私への愛の言葉を述べる照
その言葉の真意に嘘はないのだろうけど、あまりにも常軌を逸したその行動に
初めて照を怖いと思った
「いなくならないよ、私はそばにいるから」
恐怖からそう答えるしかなくて、抱きしめてくれる照の背中に腕を回した
照「良かった、、、
Aがいてくれないと、俺何するか分かんないから。」
と無気質な声で力なく笑った
それがまた恐ろしくて、私は照にただ従うしかなかった
こんなはずじゃなかった
話し合って2人の納得のいく形で今後を考えるつもりだった
少し距離を置くとか、最悪の場合別れる選択も少なからず私の中にはあった
それでも照には、そんな考え通用しなくて
私への愛故に狂ってしまっていた
夕方になり当たり前のように帰ろうとした私を照は引き止めた
照「帰んの？アイツがいる家に？」
途端に不機嫌になる照
「うん、まだ病み上がりだし。今日は照と話したかったから」
照「帰んなくていいじゃん。ここにいてよ。
このまま一緒に暮らそう。」
と照は強引に言った
「そんな、急すぎるよ。荷物もないし」
照「新しく買えばいいでしょ？とにかく、Aはここで暮らせばいいから」
と照は私の意見を聞いてくれなかった
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作者名：紫陽花
| 作成日時：2022年9月11日 22時
