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ようやく体調も回復し、退院の許可が出た
自宅には帰れるけど、もう数日仕事は休みをもらうつもりだ
すっかり私の車を乗りこなした康二が迎えにきてくれて、久々の我が家へ帰る
2週間前より綺麗なんじゃないかというくらい、整理整頓されていて康二の几帳面な性格が出てるななんて思った
「康二、本当にありがとうね。この2週間色々迷惑かけちゃったでしょ？これからは康二もゆっくりしてね」
と私が康二に感謝を伝えても、康二はどこかよそよそしくいつものように目を合わせてくれなかった
康二「別に、そんなことはないで。俺も今までたくさん迷惑かけてもうたし、、、
それでな、話があんねんけど」
相変わらずよそよそしい態度の康二が、話があると真剣な声音で言うから
「話？どうしたの？」
と問いかけると
康二「あんな、今まで甘えてばっかりでごめん。Aちゃんかて、仕事忙しくて大変やのに、俺が居候することで負担増やしてしもうてたやんな。ほんまにごめんなさい。」
という突然の謝罪で
「どうしたの、急に？謝らなくていいっていつも言ってるのに」
混乱する私を残して、康二は話を続けた
康二「今までお世話になりました。俺も頼ってばかりはあかんと思って。Aちゃんも帰ってきたし、明日には出て行こうと思う。」
あまりに突然すぎることを言い出すから、一瞬刻が止まる
引き止める権利なんてもちろん私にはないけど、あまりに急すぎて受け入れられなかった
「え？明日ってそんな急に？」
康二「早い方がええと思って」
今まで微塵もそんな素振りを見せなかった康二が
むしろ私の家の暮らしを楽しんでいた康二が
こんな急に家を出ると言い出すことや、なぜかよそよそしい態度が引っかかってしまった
本当にそれは康二の本心なのだろうかという疑問が私の中で生まれた
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作者名：紫陽花
| 作成日時：2022年9月11日 22時
