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途中言葉を詰まらせながら話す私の話を康二は静かに聞いていた
康二「痛かったやろ？男の力で殴られるなんて、、、」
そう言ってそっとアザを指先で撫でた
康二「殴られたのは、その時だけ？」
康二の質問に首を縦に振る
「照を怒らせるのが怖くて、それからは照の言うことなんでも守ってた。
家から一歩も出るなって言われて、あの日からずっとこの部屋にいたの」
とにかく何が照を怒らせるかが分からなくて、怯えながら照の言いなりな日々を過ごしていた
康二「Aちゃん、俺おかしいと思う、こんなん。普通じゃないで。」
私の両手を包み込むように握りしめて訴えかける康二
「私だっておかしいと思ってる、でも今の照は何するかわかんない、照の言う通りにするしかないんだよ」
毎日怖くて怖くて仕方なかった
でも、きっと今の照には何を言っても届かない
照の言いなりになるしかないんだ
康二「俺と一緒に逃げよ？」
「え？」
何を言うかと思えばそんなことを言い出す康二
康二「俺が絶対にAちゃんのこと守るから！な？」
そう言った康二は、私の知っている泣き虫でか弱い昔の康二ではなくて
その綺麗な瞳は真っ直ぐな彼の信念を宿していた
恐怖で何もできなかった私を康二の言葉が変えてくれた
康二がいれば、この最悪な状況を抜け出せる気がして
「康二、助けて、、、。」
と一言彼に言っていた
康二「任せとき！」
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作者名：紫陽花
| 作成日時：2022年9月11日 22時
