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無理にでも帰ろうとすれば、照は何をするかわからない
とりあえず、照の気が落ち着くまで照の家にいればいいだろう
どうやら、その考えが甘かったらしい
照「俺、考えたんだけどさ、仕事も辞めろよ。
俺がこれから養って行くんだし、働く必要ないっしょ？」
お風呂上がりの照にそんなことを言われて時が止まる
「え、なんで。」
照「そんなAを働かせすぎて、体を壊すような会社に行かせられるわけねーじゃん？
また何かあったらどうすんの？
だから、Aは俺の家でずーっと俺の帰りを待ってくれていればいいの。
俺のことだけ考えて、この家で安全にいてくれればいいの。」
淡々と語る照
その発言が常軌を逸しているなんて、本人は分かっていないのだろう
さも当たり前のように、照は言葉をつなげる
「でも会社は、部長も変わったし、働きやすくなったってみんなが言ってたし。
私も休んで迷惑かけた分、早く戻らなきゃ、、、」
照「俺のいうことが聞けねーの？」
私の言葉を遮り、声を荒げる照
荒々しく壁に拳をぶつけた音がさらに響いて
私はまた恐怖で言葉が出なくなる
「わかった、仕事は辞める。あとで連絡しておくから。照落ち着いて？」
とりあえず照を宥めるために、そう伝えた
私が想像していたよりも、事態は深刻だったらしい
照の情緒が不安定で、何を言っても照の癪に触ってしまう
話し合いたかっただけなのに、先の見えない恐怖に
病み上がりの胃が少しキリキリと痛んだ気だした
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作者名：紫陽花
| 作成日時：2022年9月11日 22時
