恋に落ちた海賊

キス ページ24

ある日の夜

部屋で本を読んでいると誰かがドアを叩いた


「はーい」


私は急いでドアノブに手をかける


『誰が来たかも確認もしないで開けるなよ』


部屋に入ってきてそうそうご機嫌ななめモードの臣さん


「ごめんなさい……」


謝ると私の横を通り過ぎソファーにドスッと座る


「あの、何か用でも…？」

恐る恐る話しかける


『････』

えっ、無視ですか、



下を向いていて顔が見えない



「臣さん？」

名前を呼んでも返事がない


怖くなってそっと近づく





もしかして寝てるのかな？

静かに耳をすますと規則正しい寝息が聞こえる



こんなところで寝たら風邪を引いてしまう


「臣さんっ！こんなとこで寝ないでくださいよっ、」

身体を揺らし起こそうと試みる


『んんっ……』


目を覚ましたのか顔を上げトローンとした目で見つめてくる


「臣さん？」

そっと私の頬に手を添えてくる




『A。』


名前で呼ばれるなんてあんまりなかったから変に緊張してしまう



「なんですかっンンッ、、」

答えると同時に顔が近づき口を塞がれる



びっくりして臣さんの胸を叩く





『ごめん…』

そう言って部屋から出ていってしまった




臣さんがまさかそんなことするなんてなんだかショックで簡単に女の人とそういことするんだとか

キスしたとき微かにお酒の匂いもして酔ってやったことなのかなって思って悲しくなった。



明日からどんな顔して会えばいいんだろう……

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