検索窓
今日:2 hit、昨日:1 hit、合計:20,646 hit

【1】向日葵の花言葉/泉原 瑠守 ページ6

.




いつもは行かないその道を、今日は通ってみたくなって
思わず駆け出した


私とは掛け離れた野球部の雄叫びや金属音を背に
まだ何も植えられていない花壇のそばに座り込む






「ここには……何を植えようかな?」



近づいてきた子猫を撫でながらそう声をかけると
猫はニャー、と鳴く





「お前は好きなように出来ていいね」




青空の下、心地よい風に吹かれながらゆったりと
考え事をしていた、────その時







「危ないッ」



「……え?」




パンッ




私の目の前、花壇の中心に勢いよく野球ボールが埋まり
驚いた子猫が逃げた



「ネコ……逃げちゃった」

「すみませーん!!今取りに行きまーす!!」



先程の声の主と思われる男の子が
そう声を出して、グラウンドから出てきた









「すみません、お怪我はないですか?」


目の前に現れた男の子は、野球部なのにそんなに身長は
高くなくて、話し方も丁寧

同じクラスの野球部とは、全然違う







「怪我は大丈夫。……あの、もしかして吉田くん?」



確証はないが、その名を呼ぶ





「……!!僕の名前、どうして……」


「よく、うちのクラスの女子があの子かわいい、
吉田くんって言ってたから」



そう言うと、吉田くんは顔を赤くした
クラスの女子が言うように本当に可愛らしい









「吉田ーッ何やってんだよ!」




グラウンドから、1人男の子が叫んでいる

しかし、呼ばれた彼は少し嫌そうな顔をした




「吉田くん、」


「……はい……?」







「……下の名前、教えてよ」


驚いた顔をして、でもすぐ笑顔になって
彼は言う



「僕の名前、翔っていいます……先輩は?」


「A。保科、A。」



そう言って微笑む

野球頑張ってね、そう言うとありがとうございますと
はにかみながら言って駆け出した……翔くん






───また、君と話してみたいな

【2】向日葵の花言葉/泉原 瑠守→←【あとがき】I don't want to call you a prince/晴海


  • 金 運: ★☆☆☆☆
  • 恋愛運: ★★★☆☆
  • 健康運: ★★★★★
  • 全体運: ★★★☆☆

ラッキーカラー

あずきいろ


目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (15 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
15人がお気に入り
設定タグ:オリジナル , 恋愛短編集 , 合作 , オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:泉原 瑠守 x他2人 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2016年7月3日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。