5 ページ7
◇
談話室にケイトたちの驚いた声が響いた数分後。
ケイトたちはソファーに座るAを囲むように自己紹介をしていた。
「それじゃ、エースちゃんの妹ちゃんのAちゃんに自己紹介！ オレはケイト・ダイヤモンド。エースちゃんの先輩で〜す。けーくんって呼んでね♪」
「俺はトレイ・クローバーだ。同じくエースの先輩だ。俺のことも好きに呼んでくれ。よろしくな、A」
「ぼ、僕はデュース・スペード。エースと同じクラスで同じ部屋だ」
『ケイトさんにトレイさんとデュースくん。エースからよく聞く名前です。よろしくお願いします』
3人の自己紹介を聞いたAがふわりと笑うとケイトたちはAの顔をじっと見つめたまま時が止まる。
隣に座っているエースはそれをつまらなさそうに見ていた。
「A、これ美味いから食べてみろよ」
『え？ むぐっ！』
エースの方を向くと何かを口に放り込まれ、Aは放り込まれた物を噛んでみると
『すっごく美味しいっ』
顔を輝かせた。
「ははっ、それは良かったよ。まだあるから遠慮せず食べていいぞ」
『いただきます！ トレイさんの作るお菓子が美味しいってエースがずっと自慢してたから食べられて嬉しいです』
「へぇ、エースちゃんってAちゃんにそんなこと話してたんだ？」
ニヤニヤと笑うケイトにエースは「なに笑ってんすか」と言いながらAの肩に手を回した。
「どうよ、ずっと食べたいって言ってたトレイ先輩特製のお菓子は」
『やばい、このお菓子食べたら市販のお菓子に戻れない。あと人前でくっつかないでって何回言わせるの』
「いいじゃん、オレとAの仲でしょ。てかさっきなんで泣いてたんだよ」
『ああ、あれはね……』
Aは肩に回ったエースの手を離し、お菓子を頬張りながら泣いていた理由を話す。
話を聞いたエースはプルプルと震えて立ち上がり
「はあ！？ オレでもまだ揉んでないってのにどこの誰だよ！！」
と大声をあげた。
▶
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 145人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ここ(プロフ) - 蘭さん» 蘭さんコメントありがとうございます(*^_^*)面白いと言っていただけてとても嬉しいです〜っ！応援ありがとうございますっ、頑張ります！^_^ (2021年4月11日 9時) (
レス) id: e9ce79e520 (このIDを非表示/違反報告)
蘭(プロフ) - す、凄く面白いです…！！エースの妹ってのが尚よし！！更新無理せず頑張ってください！いつでも待っています！！ (2021年4月11日 0時) (レス) id: abaf78baee (このIDを非表示/違反報告)
ここ(プロフ) - ぽぽさん» ぽぽちゃんありがとう！！どうしてもエースくんとは関係持たせたくて双子の妹って設定にしてみた^ ^面白いって言ってもらえて嬉しい、ありがとう！ぽぽちゃんもがんばってね！ (2021年4月7日 19時) (レス) id: e9ce79e520 (このIDを非表示/違反報告)
ぽぽ(プロフ) - ここちゃん新作おめでとう！！エースくんの妹の小説は初めてだし、お話も初めから面白いから続きがとっても楽しみ！更新大変だと思うけど頑張ってね！応援してる！ (2021年4月7日 18時) (レス) id: b4df090db3 (このIDを非表示/違反報告)
ここ(プロフ) - にゃんまろさん» 応援ありがとうございますっ、とても嬉しいです(*^_^*) (2021年4月7日 18時) (レス) id: e9ce79e520 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ここ
| 作成日時：2021年4月7日 12時
