91.綻び ページ42
櫻「A、ちょっと話がある。」
今日は
職員会議だから遅くなるよ、と
出勤前に
ママとママのお腹に
キスをした翔ちゃん
その
穏やかな表情からは
想像もつかないほど
今は
怖い顔をしてる
「でも、もうすぐ潤くんが…」
櫻「いいから。」
翔ちゃんは
ホントの父親じゃない
年が近い分
ノリが合うことも多いけど
あたしだって年頃だもん、
本心では大好きでも
翔ちゃんの父親ぶった態度に
イライラすることだってある
「なに?そんな怖い顔して。」
でも大抵は
あたしがキツい態度をしても
翔ちゃんは
そんなこと言うなよぉー!!って
眉毛を下げて笑うのに
なのに
櫻「文化祭の夜、どこに行ってた?」
って
見たこともないくらい
怖い顔をして
こっちを見た
ママは
キッチンから心配そうに
こちらを見ていて
松「お邪魔します…って、どうしたの?なにこの空気…」
って
タイミング悪くやって来た
潤くんが
驚いたように言った
「れ、麗の家に泊まるって言ったじゃん。」
櫻「…それは本当か?」
「ホントだよ!
もういい?潤くんが来てくれたから勉強しなきゃ。」
櫻「今はそんなこといいんだよ!」
「はぁ?あたし受験生だよ?
勉強しなきゃいけないに決まってんじゃん!
てゆーかその態度なに?
ムカつくんだけど!!」
櫻「親だから心配してるんだよ!!」
「ホントの親でもないくせに、父親ぶらないでよ!」
ママ「A!!」
「…潤くん、部屋に行こ!!」
松「いやでも…」
櫻「俺はAの父親だ!!
誰がなんと言おうと、Aの父親だよ!」
ママ「翔くん…」
櫻「父親が娘の心配をして何が悪いんだよ!!」
「う、うるさいなぁ!
別に悪いことしてるわけじゃないんだし、いちいち干渉しないでよ!」
櫻「親に嘘ついて男の家に泊まるのは悪いことじゃないのか!?」
「えっ…」
ママ「…どういうことなの?」
そのとき
何もかもが上手くいっている気がしてた
今の生活が、
びりびりと音を立てて
ほんの小さな綻びから
破けていくような
気がした
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紗愛(プロフ) - めいさん» 当たる気がしてなかったけど、ホントに当たらなかったー!涙 (2013年8月8日 16時) (レス) id: a7a1ba5fc6 (このIDを非表示/違反報告)
紗愛(プロフ) - ゆうこさん» 落差ね……アラフェス外れたから、ツアーは当たるかしら……涙 (2013年8月8日 16時) (レス) id: a7a1ba5fc6 (このIDを非表示/違反報告)
紗愛(プロフ) - 梨沙さん» 波乱だぜー!!大好物だぜー!!パート3にて、梨沙ちゃんを待つ!(`・v・´)ゞ笑 (2013年8月8日 16時) (レス) id: a7a1ba5fc6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうこ(プロフ) - なんで?なんで?? 誰がそんな写真撮ったの? パパ翔サンと距離が近づいたと思ったのに、どこかでそれを壊そうとする人がいるなんて…。楽しかったり幸せだな~って思ったあとに、必ず落ち込むことがあるよね。いつも、その落差が激しすぎる のサ。 (2013年7月28日 23時) (レス) id: bcc11ce55e (このIDを非表示/違反報告)
梨沙(プロフ) - えっ((((;゚Д゚)))))))またまた波乱っ←でもホントはワクワクしてる♪(´ε` ) (2013年7月28日 12時) (レス) id: 93f40dfc3a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紗愛(サラ) | 作成日時:2013年6月8日 0時