恋愛ドラマティック２

52.どっか…行く？　　 ページ3

相「ふーん、そっか。」







夏期講習の帰りに寄ったという雅紀は

あたしの話を聞きながら

Ｌサイズのポテトを

ペロリと平らげた






話が終わるのと

ポテトを食べ終わるのが

同じタイミングで

「聞いてくれてありがとう」

って言おうとしたら



相「じゃ、気晴らしにどっか行こっか!!」



って

塩のついた指を舐めながら

ニコッと笑った



















「海ーーーーー!!!!」









ばあちゃん家が近いんだ、と

人気のない海に

雅紀は連れてきてくれた








相「ここね、穴場なの、穴場!!」





遊泳禁止区域だというそこは

海水浴客がいなくって

まるで

二人だけの貸しきりみたい





ここに居るのが

先生だったらな……






パンツの裾を上げて

足だけ海に浸す

雅紀を見ながら

また少し

後悔のキモチが

疼き出す











相「あ。」


「ど、どうしたの？」


相「今、二宮と来たかったなーって思ったっしょ？」


「そそそそんなこと！」


相「図星かよー！」


「違うってば!!」


相「嘘つくなって!!
Aのことなら、分かっちゃうんだ、オレ。」


「…へへへ。」









今さら

責める気なんてない




だけど

どうしてあの日

違う女の子と居たのか、



それが

ずっと気になっていた
















「まさ…」


相「あの日ね、」


「え？」


相「初恋の子と、会ってたんだ。」


「……」


相「Aと出会う前に、ずっと好きだった子で…
久しぶりに連絡が来て、遊びにいかないかって、誘われて…」


「うん…」


相「オレ…バカだからさ、何が一番大切なのかとか、そん時は分かんなくて。
Aに、後ろめたい気持ちもあったし、嘘、ついた。」


「…うん。」


相「でも、会ってみたら全然…違くて…
Aのことばっか、浮かんで…
やっぱ帰るわって、言おうとしたら、Aと…」


「そっか…」


相「ホントごめん！」


「もういいよ、済んだことだし!!」


相「Aのこと、大切なのに、大好きなのに…ごめん！」


「だからもういいって!!笑」


相「オレ、もう二度と嘘つかない!!
だから……
もっかい、やり直したい。」

53.後悔→←51.ため息

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す