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問いかけの答えを考えていると向きを変えた山田くんと目が合う。
きっとここで答えを出すより自分自身で感じてもらった方がいいんだよな。
特に、この子の場合はそんな気がする。
「本気で人を愛すれば気付けるよ」
「……そんなの逃げだ」
「じゃあ、山田くんは誰かを好きになったことない？」
「……わからない。
もう忘れた、そんな感情」
この子、何歳だっけ？
俺より年下のはず。
俺が勤めているこの学校の生徒だから間違いない。
「年を取ると理由をつけてすぐに諦めるようになるけど、俺はいつまでも挑戦し続けたいと思うんだよね。
今をどのくらい幸せに生きれるかで時間の過ぎ去り方も変わるよ。
好きな人がいるなら今日は絶好の日じゃん！」
「……そんな人いない」
強情だな。
顔にはハッキリと出てるのに。
「じゃ、作ろう！」
「は？」
「この学校で一番話してみたい人は誰？
放課後に誘ってみなよ！素直に、優しくね？」
「……勝手に言っててください」
また背中を向けられちゃった。
寝るのかな。
そう思ったけど、今度は違うらしい。
体を丸めて、たまに溜め息が聞こえる。
「そうだ。
言い忘れてたんだけど、さっき話した高校時代の人と今も付き合ってるんだよね〜。
すごくね？最初嫌われてたんだぜ。笑」
「……」
「だから、いくらでも相談乗ってやるよ。
ここまで話したし、教師と生徒って関係じゃないな。
もう友達だ！うん。」
距離を詰められるのは好まない性格のようで「うざっ」と返されると思ったけど調子にのって言ってみた。
「……先生、」
「ん？」
「名前なんだっけ」
「俺？�睫斃彩蕁�
「雄也」
「呼び捨てかよ。笑」
「うざい。
けど、……いつかそのときが来たら雄也に頼む」
「……よし。任せとけ！」
山田くんの言う“そのとき”の意味を俺は勘違いしていた。
目の前にいた山田くんは少し変わってるけど、やっぱり普通の男の子だったから。
気付かなかった。
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めい - めちゃくちゃ面白くて一気に読んでしまいました！他の作品も全て読ませて頂きました。更新楽しみにしてます…！ (2023年2月18日 7時) (
レス) id: ddf213f93e (このIDを非表示/違反報告)
Rio(プロフ) - 主様のお話大好きです…！！続き楽しみにしてます！ (2023年2月5日 18時) (レス) @page37 id: 9d6c92ab72 (このIDを非表示/違反報告)
suger(プロフ) - こんなに切なくて甘くて面白いお話読んだことないです！！続き、読みたいです…！！ (2021年5月15日 17時) (レス) id: 50dbc87e12 (このIDを非表示/違反報告)
綾李里(プロフ) - ゆめる。さん» ありがとうございます…！大好きのお言葉嬉しいです(^^)頑張ります…！ (2020年5月8日 17時) (レス) id: 7762ef5dd7 (このIDを非表示/違反報告)
綾李里(プロフ) - saarymcnさん» 更新遅くてすみません。涙なんて…勿体ないお言葉…！ (2020年5月8日 17時) (レス) id: 7762ef5dd7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：綾李里 x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/a_cat_hp/
作成日時：2018年5月6日 22時
