▶マッドスマイル (ページ7)

今日:4 hit、昨日:4 hit、合計:32,332 hit

笑顔が6こページ7

トントンの言葉に2人は少し考えた後、やはりまだピンとこないのか首を傾げる。

syp「まぁ、元々はミスをしているコッチが悪いんですし、ちょっとやり過ぎですけど、まぁそれ位なら良いんとちゃいますか？」

tn「いやそれがな、まずそこで渋る奴らが出るやろ？その時点で首元にナイフを向けて脅すやろ？更にやり直してきた書類に少しでも不備があれば最悪の場合、ソイツの体の何処かしらにナイフが刺さるやろうな」

トントンの話に2人は言葉を失う。

em「本当にね、彼女はやりかねないんですよ。ただ彼女にも彼女なりの考えの下でその結果に行き着いているんです。それだけは分かってあげて下さい」

？？？「その通りだ」

突然部屋の奥からバリトンボイスが響き渡る。本棚の奥から姿を現したのはグルッペンであった。

em「あぁ、そう言えば午前中から奥の椅子で本を読んでましたね」

エーミールの言葉にあぁ、と返事をしながら空いている席に座るグルッペン。
突然の登場にリアクションすらとれなかった他3人はただその光景を見つめるしかなかった。

gr「エミさんの言う通りAにはAなりの考えがあるんだ。今の例でいうとだな、トントンを苦しめている、トントンから笑顔を奪っているのはなんだと思う？」

グルッペンがショッピに目線を配ると、ショッピは小さな声で書類ですか？と答えた。

gr「そう、書類だ。その書類が完璧なモノだとしたら、軽く目を通すだけで終わるものもあり、トントンの労働力も減るだろう。だから提出者である幹部や班長に書類を完璧に仕上げてもらうということに繋がるんだ」

グルッペンの言葉に新人2人はコクコクとうなずく。

gr「で、肝心のミスったら刺すという点だが……謂わばAにとっては要らない存在になるんだよ。”トントンから笑顔を奪う存在”という位置付けになり、笑顔を奪うモノは排除するという考えに至るだろうからな」