▶マッドスマイル (ページ5)

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笑顔が4こページ5

Aが手伝ってくれたおかげで、今日の仕事はあっという間に終わり、久方ぶりの休み時間ができた。

tn「ありがとうな。Aのおかげであっという間に終わったわ」

すると目を輝かせてAはウンウンと頷く。

『やっぱりトントンには笑顔が似合うよ！笑顔っていいね！良かったよかった』

Aはそう言うとスキップをしながら扉を出て行った。

トントンはそれを見送ると、今日一番の大きなため息を一つつく。今日のAは一段と怖かった。
思い出すだけで身震いしたトントンは気分転換のためにエーミールの自室へと向かった。

コンコンとエーミールの自室の扉を叩くと、ひょこっとエーミールが顔を出す。紅茶を飲みに来たことを伝えると、すんなりと部屋に通してくれた。
部屋に入ると、そこには先にお茶をしていたであろうショッピとチーノがいた。

syp「あ、トントンさんや。ここに来るなんて珍しいっすね」

ソファーから顔だけをこちらに向けたショッピが、意外そうな顔で呟く。

tn「いや、Aが手伝ってくれてな。今日しなアカン書類が片付いたから久しぶりにお茶でもしようかと思って」

トントンは空いているソファーに座ると、深く腰を下ろし体をソファーに預けた。

ci「トントンめっちゃ疲れてるやん」

揶揄うようにチーノが言う。

em「そうですね。なんだか浮かない顔もされているようにも見えますけど……大丈夫ですか？」

ポットとカップを持ってきたエーミールがトントンの顔を覗く。

tn「あ、あぁ……まぁ……」

歯切れ悪く答えるトントンにエーミールは心配そうにする。
トントンは浮かない顔のままカップを手にとり一口紅茶を啜る。

ci「そういえば、今日Aさんとやり取りした時なんでトントン一瞬固まったん？」

思い出したようにチーノはトントンに尋ねる。すると、トントンは苦虫を潰した様な表情をした。

tn「あー……あれな。そうかお前は知らんのか」

em「あ、もしかしてAさんのアレですか？」

tn「今日は久々にヤバかった……」

エーミールは察しが付いたらしく、その様子を想像したのか少し顔が強張っている。その反面、ショッピとチーノは2人が何のことを話しているのか検討が付かず、2人で目を見合わせては頭にクエッションマークを浮かべていた。